Brown Out(停電)事例 2000年7月〜8月

2000年8月


発電所 @Candanay, Siquijor

発電所前の2本の電柱
ここが送電区域の分かれ目

事例1) 2000年7月31日16時5分前から約10分間 故障

滞在していたコテージのすく近くに発電所があった。
たまたまコテージに戻っていたところ、発電機の音がいつもより小さくなったかと思った途端いきなり停電。さらに音は小さくなっていき、遂には停止してしまった。

5分ほどして、セルモーターが回り出し、さらに発電機を起動させようとしたが、失速して停止。失敗に終わった。さらに5分ほど待って再挑戦。今度はうまく起動できた。そして、電気は無事戻ってきた。

折角 発電所が近くにあるので、早速発電所に出向いてみた。
まずは煙突の煙を見ていたところ、3本の煙突のうち、1本は煙が上がっていなかった。そして、発電所の騒音もいつもより小さめ。どうやら、発電機のいくつかはまだ止まっていると予想。

発電所の中には入れないので、守衛の男性に状況を尋ねてみた。ここはフィリピン。みんなフレンドリー。この人も知っていることは気安く教えてくれた。

守衛の説明によると、

この発電所には、発電機が5台あり、それぞれおよそ500kWの発電能力がある。今回の停電では、5台のうち1台が不調になり、一度すべて停止させ、不調の発電機を切り離して残りの4台で送電を始めた。ただし、送電しているのは、島の東半分だけ。発電所と島の反対側に開閉器があり、送電区域を2つに分けていて、まずは、半分だけ送電を開始した。

ということであった。

送電区域の境界は発電所の前。説明の真偽を確かめるため、境界の西側、東側で電気が来ているかどうか、それぞれの家に行きたずねてみたところ、どちらも電気は来ていた。しかし、西側では復旧が少しだけ遅れたとのことだった。
ほぼつじつまはあっている。

今回は、短時間で復旧して良かったが、私が到着する前日に起こった、前回の停電では、復旧に半日ほどかかったそうだ。夜に停電して、次の日の朝まで、停電していていた。 従業員が揃っている昼間の停電の方が、復旧は早そうだ。

ただし、別途紹介しているように、昼間の停電では、メンテナンスの場合もあるので、切り分けて考える必要がある。メンテナンスの時は、前日、電力会社オフィスの黒板に告知され、各村長にも連絡が行く。しかし、一部の村を除き、一般の島民にまでは、あまり知らされていないのが実情。停電はすべて、何かの故障と思っている人がほどんどだ。

事例2) 2000年8月4日 8時30分頃から約3時間 工事

電力会社が工事をする場合は8時から9時の間に作業を始めることが多い。この間はパソコンを使わない方が良いと思っていながら、使いつづけていたところ、案の定停電。発電所の音が、通常より少し小さくなったので、これは、工事で島の半分だけ停電していると確信。発電所に問い合わせに行ったが、案の定その通りであった。電線の交換で、午後3時まで停電が続くとのこと。NOTICEも出ていたらしい。実際後日確認に行くと、NOTICEが確認できて、その時まで残っていた。しかし、電線の交換でなく、電柱の位置の移動であった。
この時は幸運にも、午前中に復旧した。

事例3) 2000年8月9日 9時55分から11時まで 工事

突然発電所の音が小さくなりだしたと思ったら停電。その後発電機は完全に停止した。前回の経験から、発電機の不調で単に止まっただけ、5分後に再起動するかと期待して待っていた。しかし、いっこうに復旧しないので、発電所に聞きに行ったところ、電線の交換をしているので、11時まで停電が続くとのこと。NOTICEも出ているとのことで、予定通り復旧した。
しかし、後日電力会社の事務所に出向いてNOTICEについて確認したが、この日の停電に関しては、NOTICEなしとのこと。何かの故障であった。またまた、守衛の説明と、事務所の説明が食い違ってしまった。しかし、11時まで停電が続くと言った守衛の言葉はその通りになったので、現場の情報を持っていることも確かだ。工場、事務所の両方から情報を得るのが、現状最良の方法だ。

また、電力会社の事務所に行った時に、次の日だけでなく、当面の工事予定を聞いてみたが、その予定は無いとの事。この言葉のとおり、その後、しばらく停電はなかった。

通常、メンテナンスによる停電の有無は、前日にならないとわからないが、担当者から、先の予定について聞き出すことが可能だ。

[続編]


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