耳が不自由なRodel少年


  

Rodel少年

Rodel少年とその仲間たち


シキホール空港のそばに住むRodel少年は、口が不自由で普通には喋れない。
しかし、彼独自の言葉を持っていて、これが結構通じる。現地のビサヤ語が全然だめな
私でも、彼の言わんとすることはよく分かる。直接は分からない場合でも、こちらから
質問して、Oo(Yes)かHindi(No)か確認してやることで、十分コミュニケーションできる。

彼は口が不自由だが陽気である。たぐい稀なくらい陽気である。彼といると不思議に
元気が出てくる。

彼は学校に行っていない。彼の家は貧しくて、Cebuにある特殊学校へ寄宿させるだけ
のお金がないのである。一般にフィリピンでは、公立の学校はカレッジまで含めて、
ただ同然に安い。従って、就学率も高い。しかし、彼の場合のように、子供を遠くの
学校に入れるのは、貧乏人にはたいそうな物入りである。もう1人近所で口が不自由な
子供がいるが、やはり同様に学校に行けないのである。

日本を含め、諸外国がフィリピンを援助しているが、まだ彼のように、支援をされず
学校に行けない子供もいる。援助が末端へはなかなか行き届かない事例のひとつ
とも言える。 

99年10月


彼が学校へ行けるようになるための奨学金制度があるのがどうか、私は知らない。
次に彼に会いに行った時に、その辺の事情を確かめてくるつもりである。

また、彼がキーボートを打てるようになり、ビサヤ語の音声合成ソフトを使えば、
自由に会話ができるようになるはずである。ホーキング博士が英語でやっていた
ことなので、ビサヤ語でも可能なはずである。 まずは、現地に置いてある私の
パソコンで、彼にキー入力の練習をしてもらうことから始める予定である。
ノートパソコンよりもさらにハンディーな、ビサヤ語発声装置があったらいいな。
フィリピンでは、英語も結構通じるので、まずは、英語から始めるべきか?

この続きは、彼に会いに行った後、来年1月のお楽しみ。

99年11月


続編(99/12)

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