不鮮明な出生証明書

2014年9月作成


出生証明書(Birth certificate)の例
ただし、これは、不鮮明なものではない。

以前、日本に研修に行った人の渡航準備の手続きについて説明したことがあるが、

今回は、こちらで運営しているラーニングセンター関連の人たちを日本に招待することになり、その人たちのパスポートやビザの申請等をサポートしている。その中で、またまた いろいろなことが起こっているが、その一つで、不鮮明な出生証明書(Birth certificate)問題が発覚した。

パスポートの発行に要求されている出生証明書を持って 外務省(DFA)へ行ったが、不鮮明なので、そのままでは 受け付けてもらえなかった。政府の機関であるNSO(National Statistic Office)が発行した書類なので、まさか受付られないとは想定していなかった。 シキホールの人がパスポートを申請する場合には通常セブのDFAまで行くが、セブまで行ったものの、追加の書類を揃え、再度申請に行く羽目になり、大変な手間だった。他のことで、外務省のHotlineへ電話してみたが、予想通りでまったく通じなかった。事前に確認するのも難しい。とにかく厄介だ。

追加の書類は、以下の3つうち一つということだった。

・最寄の役所で発行されたローカルな出生証明で、シキホールの場合は、さらにドゥマゲッティのNSOまで行き、200ペソ手数料を払って、パンチで印(Seal)をして、しかるべき職位の人の署名をしてもらう必要があるということだった。

・洗礼証明 Baptismal

・Voter's certificate

三人のうち一人が この問題にひっかかり、再度セブに行き、パスポートの申請が一週間遅れとなった。

最近はDFAのサイトに パスポート申請に必要な書類の情報は掲載されているが、確認した範囲では この手の注意書きは見つからなかった。

結果的には、最初からBaptismalくらいは、念のため 用意しておけば良かったとも言える。

不鮮明な理由は、最初に地元の役所で届けて、手書きのものがそもそも不鮮明であることは間違いないが、その後、それがマニラのNSOへ送られ、途中のいろいろな過程でさらに不鮮明になった可能性がある。内部事情がわからないのでなんとも言えないが、どこかの時点でスキャナーで読み込まれ、そのデータがNSOの用紙に印刷されているのは、現物を見るかぎり間違いないはずだ。不鮮明ということから、地方から届いた出生届が、長らく保管され、出生証明の発行の依頼がNSOに来て始めてスキャナーで読み込んだのではないかと疑ってしまうが、一般的には、1年以内にはNSOに登録されると言われていて、スキャナーでも読み込まれているはずだ。
その時に 名前などの情報は登録されたが、スキャナーでの読み込みはされていなかったものがあると考えると辻褄があうが、内部事情なので、部外者からは何とも言えない。

日本行きのビザ申請の場合

日本へ行くビザを申請する場合にも同様に 出生証明が必要なことがある。そちらの情報は日本の大使館のサイトに掲載されている。こちらには、NSO発行の出生証明書が不鮮明な場合の注意事項が記されている。それによると、地元の役所で発行してもらった出生証明も添付するように要求している。

男女取り違え登録

日本行きの人選がなかなか決まらず、頼みもしないのに、候補者が連れて来られることもあったが、なんと、女性なのに、親が出生を届ける時に性別のチェックを間違い男性として登録されていた。当然修正はできるが、フィリピンの人口は、統計データより女性が一人増え、男性が一人減るのが確認された。しかし、この手の間違いは他にも少なく無さそうで、合計としては相殺されると見た方がよさそうだ。

名前のスペルが間違って登録されているという話はよく聞かれる。

今回は、人に人選を依頼したらTOMBOYだったという話もあり、受け入れは難しいということになったが、そちらは差し障りがあるので、これくらいにしておく。




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