灌漑用水フィージビリティ・スタディ
ボランティア募集

2009年 5月12日作成   




ずっと以前からアイデアはあったが、時間の都合で進んでいない取り組みの案を簡単にまとめてみた。誰か興味のある方が現地に来て、参加して頂ければ、私も一緒になり、集中して話を進めたいと思ったからだ。

シキホール島は、面積がそれほど大きくないので、広い川はなくて、灌漑設備はほどんと整っていない。そのため一部の川の周辺を除き水田はほとんどない。しかし、例外的に 島の南側の町であるLaziに向けては、かなり水量の豊富な川が流れていて、その周辺には結構広い面積の水田もある。一方、私の住んでいる地域は、かなり広い平地だが、山からかなり離れていて、井戸も出ず、以前から水が不足していることで有名だった。最近は水道も来るようになり、例えメインラインから遠くても、私のように何万ペソも払ってホースを買って水道を引けば、何とか水を得られるようになったが 灌漑用水はない。荒地の方が多く、一部の場所で、雨の降る時期に合わせて とうもろこしを植えている程度である。

そこで、島の反対側に流れていく川から水を引いて、こちらの地域に灌漑設備を作り、水田が作れるようになったら素晴らしいと考えた。土地によっては水田は無理なのかもしれないが、安定して水が供給されれば、畑でいろいろな野菜を植えることも可能なはずだ。

壮大な計画だが、ここで考えているのは、実現は別にして、単に検討するだけで、フィージビリティ・スタディのみである。プランを作ってそれを公開して、誰かそれを実際にやってみようを思う人が出てくることを期待する。または、他の地域で同様のことを試してみたい人の参考にしてもらうといったことが狙いである。良い案なら、どこかから簡単に予算を持って来れるという可能性もあろう。将来 時間があれば、自分でプロジェクトリーダーをして実現したいという話は当然ある。

内容は現地視察から始め、水路を引く場所の案を作り、コスト見積もり、効果の見積もりといったことは当然含まれ、興味があってやってみようと思う人が居れば、皆まで言うなということになろう。フィリピン固有の課題も出てくるだろうが、それも一緒に相談したい。

以前、パラワンのポートバートンへのアクセスの道路の修理のフィージビリティスタディを提案したことがあったが、幸か不幸か一緒にやってみようという方は現れていない。そちらは、現地へ行く交通費や滞在費で、私の方も結構出費がかさむが、今回の分は自宅をベースにできるので、ほとんど追加の費用は発生しない。希望される方が居れば、こちらで宿泊と食事くらいは提供できる。日本からの飛行機代まで出せと言われると こちらも困るが、セブパシフィック航空の関空・マニラ99円バーゲンもあったことなので、その手のバーゲンを狙ってやって来て頂きたい。

ポートバートンの方も、今でも私の興味は続いている。賛同者が現れれば、ご一緒したい。
今日もシキホール島では、アスファルトを剥がして、セメントの舗装に変える工事を続けている。確かにアスファルトが融けて穴が開くのでセメントの方が良いが、パラワン、ミンドロなど他にとんでもない道がいっぱいあり、そちらの修理に予算を回した方がよいと思うのは私だけではないだろう。特に、先日行ったパナイ島の中央を南北に走る国道は、パナイ島で一番の重要な道路であるはずが、とんでもないぼこぼこで二度と通りたくないと思った。一部改修工事はしているのかもしれないが、非常に長い範囲で ぼこぼこが続いているのはおかしな状態である。そういうところに予算を使った方が良いはずだ。余談になったが、その手の話の費用対効果の比較検討でも、希望があれば一緒にやってみたい。

台湾で最も尊敬されている日本人の一人である八田與一は、最近は日本でも人気が出ている。彼が植民地時代の台湾で行った土木灌漑事業に比べれば、何桁も規模は小さいが、一つ成功事例を作り、結果をインターネットで紹介して、それを参考にして 他でも同様のことを始める人が出てくれば、意義は大きいはずだ。

最後に、シキホール島のSan Juanで既に行われている小規模の灌漑設備とそれを用いた農業の写真を紹介する。

セメントで固めたj灌漑用水路

この灌漑用水を利用している水田


同様にこの灌漑を利用した畑


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