ATMのトラブル

2017年 8月作成   



フィリピンの銀行は信用できないと思っている人も少なくないが、自宅に大金を置いていては 盗難が心配だろう。マイナス同士の比較でイマイチだが、タンス預金よりは、銀行預金の方がずっと安心なはずだ。そこで、以前、フィリピンでの銀行口座開設について詳しく説明した。 

銀行預金の問題点についていろいろな噂も聞くが、知らずに問題に遭遇するより、前もって知っていた方が対処のしようもあり、問題を避けることも出来やすい。

実際には、自身の場合、銀行に預金を盗まれたというようなことは起こっていないし、そんなに心配することはないと言いたいが、ATMについては、日本と同じようにはいかない場合もあり、ここではATMのトラブルについて紹介しておく。ただし、実際に自分で経験した話だけで、例えば、カードが出てこないとか、ATMを使用中にカードの情報を盗まれ、偽造されるというようなことは、お蔭様でまだ経験がない。

オフラインが多い

日本でもATMが一時停止している場合は多いが、フィリピンでは、さらによく止まっている。田舎では、銀行の支店でもATMを1台しか設置していない場合が多く、その一台が止まっていて、お金を引き出せないことが度々起こる。特に、年末年始などで、長期に止まったりすると大変だ。故障ではないが、現金切れの場合もある。

お金が出ない

日本で起こらず、フィリピンでよく起こるのがこれで、預金を引き出そうとキー入力した後 ATMで普通に処理されているように見えるが、最後にお金が出てこない場合が多い。銀行によっても違うし、パターンもいろいろある。最悪なのは、お金が出ないが、口座からは引かれているネコババ・パターンで、これについては別途、後から紹介する。

お金が出ない場合で、これまで何度も経験したのは、引き出しの処理は受付られているのに、待っていても何も起こらない場合である。エラーメッセージでも出れば、まだ安心だが、何も言ってこないので、口座からは引かれているのではないかと、不安になる。フィリピンの銀行の口座から引き出しているのなら、ATMで残高照会するか、銀行の窓口で残高を確認すればよいが、日本の銀行の国際カードを使っていると、その場で残高照会するもの難しい。インターネットバンキングも含め、早めに残高照会するのは、わざわざここで書かなくても当然の対応だろう。

お金が出ない場合、ATMから何もメッセージないこともあるが、エラーメッセージなど何か言ってくることが多い。

このメッセージが経験上かなりTrickyで、例えば通信障害だとATMは言いながら、銀行の職員に聞いてみたらサーバーダウンとのことで、結局原因がよくわからないことがあった。極めつけは、「その金額を引き出すことはできない」というもので、残高不足の不安があり、預金を盗まれたのではないかと心配になったりする。また、ATMの内部の現金が少なくなっていて、一人当たりの引き出し金額を制限していることがあるので、それかと思ったりもする。しかし、銀行に問い合わせると、単にシステムダウンと言われ、結局よくわからない。

とにかく、ATMからメッセージが出ようが、出まいが、ATMからの引き出しがうまく行かなければ残高照会するというのが、ここで書くまでもない当然の対応だろう。そして、実際には、預金が引き落とされていることは、ほとんどない。

お金が出ないが口座から引き落とされていた

これまで無かったが、最近このパターンを経験してしまった。

シキホール島にあるATMで、日本の銀行の国際カードを使って引き出そうとした時のことである。国際カードを使うと最近特に割高で 他の方法にした方が良いのだが、場合によりこれも使っている。

最初に行った銀行のATMで現金が引き出せなかった。最近は、銀行も増えたので 別の銀行のATMでも試したが駄目だった。通信が原因で、二か所ともダメなのは何か関係しているようにも思えるが、よく分からない。

通常はこれで終わりだが、念のため自宅のパソコンをインターネットに接続し、残高照会してみたら、見事に口座から引き落とされていた。こんなことは今まで無かったと言ってみても、起こったものは仕方がない。ややこしいのは、引き落とされたのが1か所の銀行からなのに対して、二行で試しているので、どちらか分からないことだ。

そこで、日本の銀行で口座のある支店に、フィリピンから電話してみたが、途中でいろいろ経由しているので、どの銀行のATMか分からないそうで、二行のどちらか特定できなかった。時間をかけて確認してもらえばわかるのだろうが、電話代もかかるし、それよりも、両方の銀行に問い合わせることにした。その結果、二行の一つで、私が引き出そうとした金額が まさに余っていて、時間もあっているし、私が預金を引き出そうとした後、ATMがオフラインになったことも状況も一致していて、間違いなさそうで、預金は戻ることになった。ただし、口座番号など必要な情報を伝えたものの、それをもとに、担当部署で詳細に確認してから手続するのに、2〜3週間くらいかかると言われた。

実際には、1か月後に、もとの口座に預金が戻り、予想通りのフィリピーのタイムだった。日本に戻っていた時で、あまりに遅いので、日本の取引銀行に確認に行こうと思って、出かける前にオンラインで再度 残高を確認したら振り込まれていた。

私には初めての経験だったが、シキホール島に家がある日本人の知り合いに聞いてみたら、同じような経験があるとのことだった。私と同じで、日本の国際カードを使ってのことで、その人の場合は、日本に帰ってから 取引銀行の窓口に行って状況を説明したところ、無事現金は戻ったそうだ。

取引の途中で、システムがダウンして、タイミングが悪いと今回のようなことになりそうだが、フィリピンの銀行のように落ちやすい相手に対して、日本の銀行も十分に対応できていない場合があるのだろうと容易に想像できる。

ただし、そのことで、日本の銀行にクレームを言ったりしたら、先々 国際対応は取り止めという話につながっていきそうで、クレームを言うような気持ちにはならない。


スキミング

スキミングという言葉は聞いていても、具体的な手口をよく知らなかったし、フィリピンでそんな巧妙なことはできないだろうと、これまでは思っていた。しかしながら、シキホール島在住で また別の日本人がスキミングの被害にあったという話があり、ニュース等を調べてみたら、確かに 今年になって フィリピンでもスキミングの被害がかなり出ているようである。

今年の6月からが多そうで、マニラだけでなくて、セブでも被害が出ているそうだ。外国人が機材を持ち込んで犯行を繰り返しているとのことだ。
シキホール島在住の日本人も、マニラでATMを使ったそうで、そこでカードの情報と暗証番号を盗まれたようだ。

スキミングのニュース

LAND BANK @Cebu

BPI @Manila

BDO @Manila


スキミングの手口については、いろいろな解説記事が見つかるが、その内の一つ、以下の記事が分かりやすかった。

スキミング手口写真40枚とその防止対策


スキミングの方が被害が大きく、本来はトップに取り上げるべきだが、独自に調べたわけでなくて、まとめサイトのような内容しかないので、最後に追加させてもらった。


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