マニラ国際空港のチップたかり屋

March 2002


ゲートに向かうところにあるセキュリティチェック
ポケットの小銭を見つけてチップ、チップと要求してくることがある。

搭乗口近くのトイレ

チップをもらおうと係員が狙っている。

TGラウンジ横のトイレも同様に、チップを要求され易い。

マニラ国際空港(NAIA,MIA)の評判は良くない。フィリピン航空用のきれいなターミナルもできたので、空港の施設自身は改善される方向だが、特に印象を悪くしているのは、やたらとチップを要求してくる人が多いことだろう。

しかし、結論から言えば、問題ない。単に無視してしまえば良いのである。
ほとんどは、便所でチップを要求されるのだが、おしぼりを出したり等の頼みもしないサービスには "No, Thank you."で十分だ。 日本語で断る方がもっと良いかもしれない。
税関で、チップをせびられたというわさを聞いたことがあるが、私は、十数回入国した中で、幸運も手伝ってか、税関でも入国審査でも、チップを求められたことは1度もない。私が受けている印象では、税関や入国審査でチップを要求するようには思われない。

また、チップを要求する彼らも、「友達だろ、少し用立ててくれないか。」というような、軽いノリで言っているだけである。あまり、たいそうに考えない方が良い。

以下にチップを要求され易い場所をまとめておく。

まずはトイレ。
出国審査が終わり、免税店などのお店が並ぶところのトイレ。第二のセキュリティ・チェックを終え、航空会社のラウンジ近くのトイレ。それから、搭乗口近くのトイレ。どのトイレも、チップをもらわんと、職員が待ち構えている。入国時にも各トイレで同様に要求されることが多い。
旅行者に強引にサービスして、それでチップをもらおうとしているのだ。サービスの内容は、水道の蛇口を捻る、洗剤を手にかける、おしぼりを渡す。ほぼ以上の3つである。頼んでもいないのにサービスして、チップを要求してくるのは、納得いかないので、断って、チップも払わないようにしたいものだ。

次に、搭乗券をもらい出国審査に向かうところのゲートの職員。なんだかんだと言ってチップを要求してくることがあるが、特に気にすることはない。出国カードを書いてやろうとか言われることもあるので、できれば、そこに行くまでに記入を済ませておいた方が無難だ。出国カードは 通常 チェックインカウンターでもらえる。

さらに進んで、出国審査の前に、カードを記入するところで、チップを要求されることがある。ここの手口としては、カードがほとんど置いていないのだ。それで、どこにあるのか探していると、職員が近寄ってきて教えてくれる。そして、さらに書き方を教えようとする。もちろん自分で書くわけだが、カードの場所を教えただけでも、チップをくれと、せがんでくる。当然無視すれば良いのだが、カードは航空会社のチェックインカウンターでもらっておく方が良い。

セキュリティ・チェックは空港に入るところに一箇所。出国審査を終え、搭乗口に向かうところに一箇所。さらに、米国の航空会社等では、搭乗口でもう1度チェックし、二回か三回チェックする。このうち、第二のセキュリティ・チェックで、チップを要求されることがある。ポケットにペソの小銭が残っていたりすると、「チップ、チップ、友達、友達」といった感じで言い寄ってくることがある。これも、断れば良い。

フィリピンはGive me文化の国。部屋に閉じこもっていない限り、Give me Give meと言われない日はないのが現実だ。George HarrisonのGive me loveをもじって、私自身に対して、現地で言われたGive meをリストアップしてみたら、十分まともな詩になった(?) その時に使っていたカバンをくれとか、日本からアンテナを持って来てくれとか、びっくりしてしまうことが多い。それでも、大抵は簡単に対策できる。
慣れていないと、他にもイヤな思いをすることは多いが、それを補って余りあるすばらしさがフィリピンにはある。海の美しさ、人のフレンドリーさ、物価の安さなどである。
また、イヤな思いをする課題も、慣れていれば大抵なんとかなるものだ。課題と対策をまとめているところだ。