友達1000人作るんだ。

2005年 3月


同じようなことを、別のところでも書いているが、何度も読んで欲しい内容なので、表題を変えて、再度まとめ直した。

フィリピンの魅力は沢山あるが、多くの人がフィリピン好きになる一番の大きな理由は、フィリピンの人々がフレンドリーであったり、ホスピタリティに溢れているということであろう。 

友達100人は言うに及ばず、「フィリピンに行ったら、友達1000人作るんだ。」という目標は、容易に達成できる。 
フィリピンの田舎に居るのは、日本で尾瀬にハイキングに出掛けたようなものである。みんな声をかけてくれて、とても気分が良い。 
その辺を ウロウロしていると、直ぐに「飯を食っていけ。」と言われる。 厚かましいのは嫌いなので、適当に断るが、断りきれず、たまに食事に加わろうとすると、10円のインスタントラーメン1個を、5人家族で分けて、おかずにしようとしていて、とても私が割って入る余地はなかったりするのだが、それでも 「飯を食っていけ。」と誘われる。
とにかく、部屋に閉じこもっていたり、こちらから拒絶するようなことがない限り、自然と友達は増えていく。

どこまでが友達か 厳密なこと言うと、1000人という数字は変わってくるかもしれないが、とにかく知り合いがすぐに一杯できて、とても楽しい。
私の場合は、子供好きなので、子供たちとも顔見知りになって、直ぐに仲良くなる。
パソコンを並べて、子供たちに使い方を練習されるプロジェクトを進めているので、学校で、先生が休みで授業が一コマ空いたなどというと、クラスみんなで押しかけて来たりして、あっという間に知り合いが増えて行く。

実際には、相手は、みんな私の名前を覚えていて呼んでくれるが、私の方は、物覚えが悪く、名前を覚えていない場合が殆どだ。フィリピン人で名前まで覚えている人は、せいぜい200人くらいだろう。名前も知らない人を友達と呼ぶのは、強引過ぎるかもしれないが、例えば、毎日話しをしていている親しい人でも、”誰々の母さん”と認識しているだけで、名前を聞いていないことが多い。日本人の名前なら直ぐに覚わっても、日本人に馴染みの薄い名前まで覚えるのは大変だ。覚えられる範囲で覚えるしかあるまい。
反対に、私の方は、現地の人に呼びやすい名前で呼んでもらっていて、そのことが、名前を覚えてもらうのに、とても役に立っている。好きなロック歌手の名前に因むなど、現地人の覚えやすい名前を、自分自身で勝手に付けてしまうに限る。

友達が多いと、困ったときにいろいろ教えてもらったり、助かることが多いのは万国共通だ。
少々打算的な物言いになってしまうが、「フィリピンに移住の 最も大切な準備は現地の友達づくり。」そう言っても過言ではないだろう。 さらに付け加えると、一人の友達に頼るのはリスクが高く、各地に沢山友達を作っておいた方が良い。

反対に、友達が多いと クリスマスを迎えるのが大変だ。他のことは全部無視しても、クリスマスは特別。 こちらでは、お金の余裕がある人が、そうでない人にクリスマス・プレゼントを贈ることになっている。外国人である私は、そんなに余裕はないのに、当然のように皆から期待される。そのため、クリスマスの前には、日本から品物を持って行き 現地で配ばると、みんな喜んでくれる。プレゼントを配るのは とても楽しい。しかし、全部で数十キロの 持って行った品物ではとても足りない。できる範囲でやっていくしかない。

外国で、むやみにやたら友達を作ると、何か問題が起こらないかと不安かもしれないが、フィリピンの場合は、最低限の注意を払っていれば大丈夫である。お金を貸しても普通は帰って来ないので、返して欲しいなら 最初からポリシーだとか何とか言って 貸さないに限る、といったことである。

金銭面で、相手から嫉妬されるようなことも しない方が良い。 そんなことを言うと、現地に貧乏な友達がいると、ほとんど、お金を使えなくなってしまうかもしれない。 「そんなことは人の勝手。大きなお世話。」と言われる方もいるだろうが、 これを無視していては、ろくなことがない。 近所の友達がみんなあばら家に住んでいるのに、自分だけ豪邸を建てて住んでいたら、うまくいくはずがないだろう。

私の場合、例えば冷蔵庫を買うだけでも一大決心が必要だった。近所は貧しくて冷蔵庫がない家がほとんど。そもそも電気も引けない家も多い。そういう状況では、近所で一軒だけ冷蔵庫があるというのは難しい。冷蔵庫からアイスクリームを取り出して、みんなが見ている前で、自分だけ美味しそうに食べるというようなことは絶対にできない。フィリピンのアイスクリームは大きな容器に入っているが、買ってきたアイスクリームの所有権は殆ど自分にはないことが分かって頂けるだろう。 回りの人にもメリットがあるようにすれば、何でも問題なくできる。
私自身は、アイスクリームはみんなで食べるために買ってくるので、なんら困っていない。

嫉妬されないためには、人がうらやむような形で、大金を使わなければ良いのだが、元々大金がない私の場合は、この点でも、大きな問題はない。


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