チキンライス

2011年6月作成
2018年4月最終更新



(→2018年4月更新分へ)

東南アジアでよく見かけるチキンライス。既に何度も取り上げているし、炊き込みご飯か 白いご飯の違いによる当たり外れについても説明した。さらに、詳しく紹介しようと思って、チキンライス単独の話題で、今回取り上げてみた。


海南鶏飯
(2011年6月)

シンガポールやマレーシアのフードコートでよく見かける。炊き込みご飯がとりわけ美味しい。名前の通り、海南島出身者がシンガポール、マレーシアなどに伝えたそうだ。

海南鶏飯@シンガポール
ブギスのフードコート

チキンライス@マレーシア (2011年6月)

マレーシアでよく見かけるのが 白いご飯のチキンライスである。好みにもよるだろうが、やはり炊き込みご飯の方が料理の手が込んでいる分 美味しいと言えよう。こちらは、ご飯に味を付けていない分、鶏肉には醤油におろしショウガなどの味の強いタレを最初からかけている。専門店以外では、一部分のメニューのために、わざわざ炊き込みご飯を用意するのは大変なので簡単レシピにしたと私は思っているが、機会があれば 店の人に、「どうして炊き込みご飯にしないのか?」と質問してみたい。しかし、嫌われそうだ。
さらには、炊き込みご飯のバージョンよりも美味しい 白飯版のチキンライスが見つかることも期待したい。炊き込みご飯では、チキンに味の濃いタレは向かないので、炊き込みご飯版に対抗するには、結構味の付いた抜群のタレを使うチキンライスということになろう。調査を継続して、白飯版の名誉回復で、絶品が見つかるのを期待したい。

チキンライス@ペナン

カオマンガイ@タイ (2011年6月)

チキンライスがタイに行くと、カオマンガイという名前になる。炊き込みご飯を使っているし、海南鶏飯と漢字で書いてもよさそうだが、鶏肉の並べ方が海南鶏飯では並行で、カオマンガイは少しバラバラという傾向がありそうだ。しかし これは誤差のうちで、内容には ほとんど差がなくて、違いは値段と言えよう。単に物価水準の違いでもある。シンガポールでは300円足らず。マレーシアでは100円余り。タイでは100円足らずで、安屋台なら25〜30バーツ程度であろう。

カオマンガイ@スラー・ターニー、タイ

カオマンガイの専門屋台
@スラー・ターニー



ここでは、シンガポール、マレーシア、タイの事例を取り上げたが、ベトナム、香港、中国、フィリピンその他の事例も今後取り上げたいものだ。しかし、昨年本家の海南島に行ったのに 鶏飯を食べなかったのは、今思えば失敗だった。機会を見て、海南島一周を目指し、本場の味も試してみたいものだ。

最後に、ぶち壊すようなことを書くが、チキンライスがとんでもなく美味しいものとは 思えない。シンガポールには20年近く前から何度も行ったが、当初は週末に短期で行くだけだった。その場合、チキンライスは一度味見をすれば十分で、何度も食べるような気にはならなかった。それより、もっといろいろなものを食べたかった。今でも、チキンライスよりバラエティに富んだ飲茶の方が好きだ。人にお薦めするのも飲茶の方だ。しかし、コストパフォーマンスという点では、チキンライスはかなり良さそうだし、ここでわざわざ取り上げている理由は、いろいろと試して、比較して何かを見つけようということだ。
最近は、Googleで画像を検索すれば、海南鶏飯もカオマンガイも沢山の写真が見つかる。それらを比較しても何か見つかるかもしれないが、自分で食べ比て、何か新たな発見をしたいものだ。


COM GA@ベトナム (2011年7月)

ベトナムでもチキンライスを試そうと 気にかけていたが、なかなか見つからなかった。最初に試したのはフエの生協食堂である。ここでは、いろいろなおかずが並んでいて、その中にチキンがあったので食べてみた。これもチキンライスのうちであろうが、おかずがたまたま鶏肉だっただけとも言える。ここはボッタクリがなく明朗会計で安いのが良い。

そして、次にホイアンに行って、旧市街を歩いていたら、Chicken riceの表示を見つけた。ベトナム語ではコム・ガである。コムはご飯。残りがチキンということだ。こちらは専門店(専門屋台)で、ご飯も本格炊き込みであった。しかしながら、チキンの濃厚な味が感じられなかった。サフラン・ライスで色がドギツイと、勝手に怪しいと思ってしまうが、こちらも色の濃さが気になったが、白いご飯より十分美味しいので良しとした。スープ付きだと思ったら、これはチキンライスの上からかけて食べるものということだった。鶏肉はほぐしてあり、付け合せの野菜はきゅうりでなくて、香りの強い葉っぱなどが付くところがベトナム流。

フエの生協食堂で食べた
チキンの定食 2万ドン

COM GA@ホイアン
観光地価格で3万ドン

チキンライス屋台

3万ドンは観光地のボッタクリであろう。
町外れの定食屋の飯(上の写真)は
1万5千ドン。こちらは安い。

ホイアンの旧市街の屋台でチキンライスを食べた翌日、
泊まったホテルのレストランでもチキンライスを出すのがわかり そちらでも試してみた。値段は25000ドン。ホテルなので これもでも少し高めであろう。チキンの在庫が少なかったのか、チキンの量がかなり少なかった。
いずれにせよ、この二つでチキンライスのレシピはほぼ分かったと言えそうだ。

さて、よくよく調べてみると、既に初回ホイアンに来た時にチキンライスを食べていたのが分かった。その時は、焼き飯と勘違いした。付け合せの野菜も今回の二つとは少し違っていた。

泊まったホテルで食べたチキンライス
25000ドン

インフレが進むベトナムで (2014年3月追加)

最近はベトナムに行くことが多くなったので、近況を紹介しておきたい。ベトナムでは、相変わらずインフレが進行していて、ベトナムのチキンライスであるCOM GAも値上がりしている。2013年からは3万5千ドンがよく見かける値段になってしまい、以前、これより安いのにボッタクリだと言っていたのは何だったのかと思えてくる。

最近、ホイアンでCOM  GA専門のお店に行ったが、COM GA ROTYとCOM GA XEの2種類があった。ROTYの方は、グリルとかバーベキューのことで、写真のようにチキンの足が骨付きで出てきた。ご飯は炊き込みで、スープが付くのは、共通のスタイルだ。 一方XEは、身をほぐして細長くちぎったもので、タイなどと同様、よく見かけるタイプである。

COM GA ROTY@ホイアン 3万5千ドン
(実は、ボラレていたかもしれない。)

COM GA @ハノイ (2018年4月追加)

トロっとしたタレがかかったCOM GA

店舗の様子
歩道占拠型。警察が来ると一時閉鎖

ハノイの旧市街に店舗があるGOM GA. 一時は、かなりのお客が詰めかけて人気だった。場所は、ハノイの旧市街当たりで スーパーというと2か所思いつくが、その一つFivi Martの北側約150m。

ジョリビー(フィリピンのファーストフード)のChicken Joy @ベトナム (2018年4月追加)

ジョリビー@ベトナム、ニンビン

COM GA / Chicken Joy

窓から見た電線の束
ちょっと余談だが、東南アジアで
よく見かける光景だ。

ジョリビーと言えば、フィリピンのファーストフードの代名詞のようなものだが、こんなところにもジョリビーということで、ベトナムの田舎であるニンビンでも見かけた。調べてみると、ベトナム全土に100店舗以上あるそうだ。


チキンライス@カンボジア (2014年8月追加)

チキンライスをテーマに、各国のチキンライスを食べ比べようとしていて、カンボジアでも試してみた。今回はシェムリアップで食べたが、まずは本家の海南島由来の黄色い炊き込みご飯の系列を探してみても見つからなかった。しかし、これは、まったくの犬棒的アプローチであって、もう少し調べれば、日本でフィリピン料理店を探すよりは ありそうだ。それでも、そこそこ調べたのに見つからかったので、一般的に普及していないも間違いない。

例え、イマイチなものでも、一応各国の状況をこのリストに載せるつもりではあるが、ここでの特記事項は、焼き飯とのセットである。写真の二つは、テーブルクロスもお皿も違うように、別の店で食べたが、どちらも、焼き飯、白いご飯の両方がメニューにあった。焼き飯と普通のご飯を取り替えるのは簡単なので、二つのメニューに対応するのは容易い。しかし、お店の人は、ご飯以外の違いも主張しているようで、焼き飯とのセットを食べた店の場合、白いご飯のバージョンはチキンが小さいので止めておけと言われた。

焼き飯版の方は、イメージとして、全体で油が多過ぎという感じもするが、焼き飯にそれほど油を多くは使っていないようで、それほど気にならなかった。
白いご飯の方は、食べた店の個別の問題とも言えるが、チキンが硬かった。身を半分に切り開いて焼いているが、それでも結構硬かった。
どちらも2ドルだったが、高級料理ではなくて、高そうな店に行って、店先に置いてあるメニューを見てもみつからなかった。カンボジアの食事では、ベトナムのようなインフレは感じられず、当面2ドル程度で食べられそうだ。

焼き飯とのセットのチキンライス

こちらは白いご飯

チキンライス@フィリピン (2012年2月)

マニラのキアポの近くにあるJoe Kuanという中華のファーストフードの店のチキンライスを取り上げる。野菜炒めに鶏を入れて、コーンスターチでとろみ付けしている。Chicken riceをそのままカタカナ表記したが、他のチキンライスとは別物とも言える。

余談だが、フィリピンで Ferryが沈んだという場合は要注意だ。Ferryには、日本のフェリーのような大きな船もあるが、英語の辞書を見ればわかるように、渡し舟も含まれる。フィリピンの英語の新聞で、ferryと書かれていても、特にそれが沈んだ場合にはフェリーと訳すと、まずいことがある。大きな船よりも、小さな渡し舟の方が簡単に沈みやすい。

カタカナでそのまま書くのは良くないと言っているのに、かたや、チキンライスと書いたのは、まずいとも言える。
チキン四宝菜の方が正確だが、勝手に命名するのもイマイチだろう。

Chicken rice @Joe Kuan, P62

香妃鶏飯@香港 (2012年2月)

うなぎ丼のように、ご飯にもタレがかかっている。

白切鶏飯@中国 (2012年2月)

広西をバスで移動中に途中の食堂で食べた。鶏肉をタレに漬けている。



BACK