寄り道特典旅行

2015年 5月作成
2015年10月更新



(→ 2015年10月更新分へ)

マイレージプログラムの改悪という言葉はかなり陳腐化してしまったが、条件は年々厳しくなり、ユーザーとしては、うまくマイルを貯めて有効に使いたいのは当然だろう。その一つが、ここで取り上げる特典旅行の寄り道で、24時間以内の乗り継ぎならTransitと見なされることを利用して、少し寄り道して、追加で旅しようということである。最近では、往復特典旅行ではstop overが一度認められる場合が普通なので、当然ながら、そちらはそちらとして活用してもらいたい。ここでは、stop overだけでなくて、Transitもうまく活用しようという話である。

具体的にどこへ行くのかは、人それぞれだが、自分自身の例としては、以前に紹介しているように、中国南方航空のMNL/CAN/KIXというルートで、広州に寄り道というのは何度も利用した。フライトの接続が悪く、広州で1泊する必要があったのだが、それを逆手にとって、24時間近く、広州に滞在して、街歩きを楽しことができたということだ。
しかし、特典旅行でサーチャージを徴収するようになってからは一度も利用していない。刻々と状況は変わっていく。
かなり古いが同じような例では、その昔UAのソウル/マニラ便があった時には、ソウルに一泊して焼肉を食べてから移動した。こちらも、かなりきわどいが、同日乗り継ぎができないスケジュールになっていた。
早く移動したい人には迷惑な話だが、ついでに いろいろ旅行したい人には、お得なやり方だ。
東南アジアの航空会社を利用してヨーロッパに行く場合に、シンガポール、香港、台北などにわざわざ行かないといけないと見るか、それらの都市にstop overやtransitで、おまけで旅行できて お得と考えるかの違いのようなものだろう。

片道特典で九州から東京日帰り

UAマイルを使う場合、航空会社のサイトで日本の国内線も予約発券できる。日本の国内線を利用するのは、最近はLCCの格安のチケットがあり それと競合しているという話があるが、うまく活用すれば、お得なルートが見つかる可能性がある。

その一つで、インターネット上でも紹介されているのが 片道特典を日帰りの往復旅行に利用する方法である。九州当たりに住んでいる人なら、自分の家の周辺の2空港を発着空港に指定して片道特典を検索すれば、そんなに近い空港間の直行便はないので、東京や札幌経由が検索で見つかる場合がある。何度も検索しているうちに、ANAは全く表示されなくなることがあったりして、前途多難ではあるが、その内 復旧するので気長に試すべきだろう。DLの特典旅行の予約システムでも、大韓航空が表示されない場合があるとか、いろいろと不具合に遭遇し、これは、航空会社間のシステムの接続の問題なのだろう。

もう一つ、これは遠回りルートの検索なので、詳細設定のページに入り、表示数をDefaultから50に変更するのが大切と言えそうだ。UAの予約システムの詳細検索の画面での話である。そうすれば、選択肢が増え、所望の寄り道ルートが見つかる可能性が高くなる。

東京・大阪の片道特典で寄り道

個人的な都合から言えば、九州在住ではないので、関西から関東に出掛ける場合を考えたくなった。いろいろな考え方があろうが、ここでは、片道特典で帰りは新幹線と想定した。発着空港を変えてみたり、いろいろ工夫した結果、例えば、東京に行く前に日中寄り道旅行する以下のようなルートが見つかった。ある時期たまたま検索で出てきただけで、今後同じ便が見つかるとは限らないが、同じようなスケジュールで見つかる可能性は高い。

神戸→札幌(8時間滞在)→羽田

NH577 Kobe 8:20am /Sapporo 10:00am
NH4732 Sapporo 6:00pm / Haneda 7:35pm

この案を知人に紹介してみたら、それより、札幌に夕方着いて、次の朝東京に向かい、札幌で馴染みのお店に飲みに行きたいという意見が出た。以前は、函館経由もみつかり、週末JRAから預金を引き出そうと思っている人に最適かと思ったりした。いろいろな応用があろう。

往復特典だと、1回ストップオーバーできるので、それを活用した方が良さそうでもあるが、その場合は、航空会社に電話で予約する必要があり、露骨な遠回りは担当者の心象を害するかもしれない。往復特典で1ストップオーバーも活用し、乗り継ぎも含め、往復で合計2箇所かそれ以上、寄り道するのが一番お得と言えそうだが、航空会社の担当者が介在するとそんな簡単にお得が実現できるかどうか良く分からない。場合にもよるし、担当者にもよると言えそうだ。往復旅行でストップオーバーもする場合は、電話で予約する必要があると言われているが、システムが変るかもしれず、その場合は、こちらで情報を更新するのが読者の要望であろうが、そこまでできるか保証の限りではない。更新が間に合っていない場合には、自身で調べて頂きたい。

ここでは、典型的と思える例を取り上げたが、他にも例えば、石垣経由なども見つかり魅力的に思えた。しかし、あまりにも滞在時間が短いので、詳細は取り上げなかった。その他いろいろと掘り出し物が見つかる可能性がある。


(以下、2015年10月追加)

最初にこれを書いて 1ヶ月もしない間に、いきなり ルール変更があり、折角書いたことがあまり役に立たなくなったと ずっと誤解していた。しかし、そうではなくて、マイレージプログラムでは珍しいことだが、変更でさらにお得になっていることが分かった。

ルールの変更により、片道800マイルを上限に、特典旅行の必要マイル数が5000マイルに引き下げられた。片道800マイルを越える場合には、片道8000マイル必要だ。勘違いは、ここでいう800マイルの制限は飛行マイルの合計だと思った点で、実際には、出発地と到着地を直行で飛んだ場合の距離である。従って、乗り継ぎで大幅に寄り道しても、出発地と到着地が800マイル以内の距離にあれば問題ない。

前回例に挙げていた場合はどれも片道5千マイルで飛べて、さらにお得になった。例えば、大分→羽田→福岡の片道特典を利用して、日帰りで東京に行くのは、必要マイルが5000マイルに引き下げになっている。



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