爆笑・物もらいのCOMDEX

2000年11月


Tシャツ獲得大作戦 失敗に終わる  (+_+)(>_<)

これまで展示会には何度も参加したが、Tシャツなどくれると言われても、荷物になるだけで、もらって帰ることは無かった。
しかし、最近になって私の周りに何でもくれくれと言う人が増えた。(フィリピンのシキホール島の人々)そういう人々に対抗するために思いついたのが、COMDEXで沢山Tシャツをもらって帰って、現地で配るという案。
そして、1日4枚。5日で20枚Tシャツを獲得するという目標を立てた。以前は、座って説明を聴いているだけで、Tシャツをくれるブースがあり、それをもとに立てた計画だ。


Tシャツ獲得大合戦の主戦場
となったCREATIVEのブース

1回のショーの参加人数と、ショーの回数から、2万を越える人が、Tシャツ争奪戦に参加したと推定される。

ところが現実は、そんなに甘くはなかった。
今は、そんな甘いご時世ではなかったのである。その最たる例がCREATIVEのブース。ここでは、1時間に何回もショーがある。そして、製品や技術のプレゼンテーションを行なうならわかるのだが、少しだけ製品が出てくるだけ。観客もそんな事は気にしていない。要するにTシャツ投げショーなのである。なんだかんだと言って、観客にうけては、最も盛りあがったところにTシャツを投げるという趣向である。そして、ホームランボールの奪い合いのような争奪戦が繰り広げられる。

さて、そういう場面には向かない私なのだが、何故か手元にTシャツが転がり込んだ。
私の近くの米国人にTシャツが投げられたが、彼は落としてしまったのである。
それを前にいた私がとっさに拾ってしまった。普通なら拾った者勝ちなのだが、私の場合はシキホール島で配るだけなので、島の人に喜ばれるより、その米国人が悲しむ方が困るので、”OK. Yours.”と言って、彼に渡してしまった。
かくして、気が弱いものはTシャツを獲得する資格がないと悟り、最初の目標を撤回。Tシャツはどうでもよくなったのである。

ここで断っておくが、決してCREATIVEを非難しているわけではない。彼らは、おそらくCOMDEX会場の中で、自社のプレゼンテーションに最も人を集めたNO.1であろう。マイクロソフトをも上回っていたと思われる。展示会で客を集めるというのは、最も大切なことだ。彼らはそれに成功した。
また、ばらまきではないが、抽選で製品が当たるようになっていて、こちらの方が本来の展示会の目的に近い。賞品は、MP3のパーソナル・ジュークボックス。中にハードディスクが入っているのだろう。最近のハードディスクの値下がりで、この手の製品が可能になっと言える。CREATIVEの製品はCDプレイヤーのような形をしていた。

Tシャツの話に戻ると、
その他、Linuxのベンダーで、顔にベンダーのロゴをプリントするとTシャツをくれるところがあった。1時間は待つと思われる長蛇の列ができていた。 この様子を見て、この列に並んで待つ自社の従業員に対しても、給料を払わないといけない企業の経営者が気の毒になった。しかし、これがCOMDEXのノリ、常識、そして実態といえるだろう。
顔にロゴをプリントするとTシャツをくれる。

結局、私が獲得したTシャツは3枚。

1枚は、歩いていると名札(会場専用で磁気カードになっもの)を集め出したので、信用して渡すと、5分ほど説明を聞かされ、その後Tシャツをくれた。次は、歩いていると突然あちこちに向かってTシャツを投げ出した。そこで、私も手を振って応じると、私に向かってTシャツを投げてくれた。祇園まつりでちまきを投げるようなものだ。最後の1枚は、McAFEE。 最終日で、スーパーの閉店30分前の安売りのような大判振る舞いがあるに違いないと、会場を探し歩いていた時のこと。案の定、在庫処分のように、Tシャツを配り出したので、1枚もらった。一人で2枚もらっている人もいた。

獲得した3枚のTシャツ  

左からhumanapplications, eSpeed, McAFEE

バッジ獲得大作戦

Tシャツがダメならバッジがあるさと、今度はバッジを集めだした。ところが、こちらも数年前に比べるとかなり配るところが減った。というより iomega 1社に、収束した。 OSの主導権争いではWindowsが勝ち残ったように、この手の展示会のバッチ配布戦では、iomegaが勝利したと言える。毎年20万人以上が訪れるCOMDEXだけでなく、60万人以上が参加するCeBITでも同じように大量にバッジを配っており、おそらく全世界で300万人以上の人が、iomegaのバッジのことを知っていると思われる。

洒落たコピーがたくさん用意されていて、好きなコピーを選べる。
例えば、以下のようなものがある。

I am in the witness protection program.
I can recover.
I survived surviver.
Elvis loves HipZip.
Burn baby burn.
Read my rips.
Is that your final answer.

最後のFinal Answerは、昨年から米国のテレビで始まった百万長者なる番組の決まり文句。最近はフィリピンでも類似番組が登場した。米国では賞金の最高が百万ドルで大金だが、フィリピンでは百万ペソで値打ちは、50分の1。しかし、現地では米国の百万ドルに匹敵する大金なのだ。( さらに脱線、ドルとペソにまつわる愉快な話
日本では賞金は一千万円まで。もう少し頑張って欲しいものだ。

さて、バッチもやはり島で配るのが目的なので、iomegaのものがたくさんあっても一向にかまわないのである。たくさんもらってしまったバッジを、普通なら絶対にあるはずもない片田舎で配るわけだ。従って、メーカーから感謝されても、非難されることはないはずだ。

物もらいは、さらに続く

今度はなんと、ヨーヨー・チャンピオン現われた。全英チャンピオンということだ。ヨーヨーの妙技が披露され、続いて、彼が製品の技術説明もするのかと思って待っていたら、彼はヨーヨーの技術説明を始めた。かなりのハイテクだ。
そして、終わってみると製品の技術説明は一つもなかった。ヨーヨーのあいだじゅう、画面に数行、製品の特徴が表示されていただけである。これも典型的なCOMDEXのノリである。

最後にヨーヨーを一個もらって帰った。

物もらいの列はいたるところにできる。何か列があると、確認せず、とにかくたくさんの人が並び出し、列が増殖する。写真は、某日本メーカーの就職インタビュー・ブースの列。どうみても求職の人がいるとは思えないのだが、物を配り出し人が並び出すと、あっと言う間に列が増殖した。
名札のカードの磁気データを読み取らせては、粗品を配っていた。磁気データは、通常は後で連絡するためのものである。粗品は電話線。それほどたくさんの人が、欲しがるものとは思えない。(最初はこのメーカーの名前を書いていたのだが、差しさわりがありそなので後から消した。世界中でこの名を知らない人はいないくらい有名なメーカーだ。)

これ以上冗談を続けていると、いいかげんにせよと、お叱りのメールをたくさんいただきそうである。冗談のレポートは、ここまでにしておく。

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