特集 SQ貸切ファーストクラスで行く
シンガポール、マレーシア

第五部 シンガポール

2003年5月


はじめに

シンガポールでも、一時 かなりSARSが広がった。
この特集を始める前にシンガポールに行ったのは 3月の前半で、その時はまだ 飛行機内でも 街中でも、SARS予防のトレードマークのマスクを見かけることはなかった。
それが、不幸にも、私がこれまで頻繁に訪れていたシンガポールや香港、台湾で、現実にSARSが広がってしまったのである。とても残念で、早く沈静化することを願うばかりである。

幸い、宿主の動物が見つかり、その体内には抗体があり、血清も作れそうなので、どこかの映画であったように、とんとん拍子で解決されることを祈るのみだ。私は医者ではないので、映画のように うまくいくのかどうか、ほんとのところは 良く分からないが、シンガポールでは、かなり追跡調査が進み、Silent Super Spreaderも見つかっているそうである。
パソコンでもウイルスにはワクチン。宿主とされる動物たちやSilent Super Spreaderである人物が ワクチンや特効薬の開発に役立って欲しいものだ。



日本から、UA、NWで東南アジアに行く場合、最も遠いのがシンガポール。ここまで来れば、マイルもそこそこ貯まると言えるが、貯まるマイルが米国周遊には劣るため、やはり特典旅行で行く方がお得だろう。距離が長いので、F、Cクラスを利用すれば、食事も良く 快適だ。
今回紹介しているような南アジア発のSQやTGのF、Cクラス利用もお奨めだが、時間の制約から、これができるのは一部の人に限られることだろう。

マイルを貯める方では、別のところでも書いたが、以前の私の場合だと、UA利用で サンフランシスコ発のチケットを買い、関空を往復するだけでなく、さらに、成田・シンガポール間を付けて発券してもらっていた。 これだと、太平洋線の料金に、0から200ドル程度追加して払うだけで済んだ。 もちろん、NWでも同様のことは可能だろう。

セントーサ島

シンガポールは、他の東南アジア諸国に比べ、物価が高いため、長期滞在は お奨めできない。しかし、高い分、観光地も洗練されているところが多い。その代表格がセントーサ島だ。特に南側のシソロ・ビーチ(Sisolo Beach)は、良く整備されていて雰囲気が良い。

セントーサ島にはいろいろなアトラクションがあり、楽しめるのだが、問題は、料金が高騰していることだ。私の場合には、以前は、例えば水族館であるUnder water worldなどへ何度か入ったことがあるが、今回は経費削減と、時間の都合もあり、すべてパス。島を走るモノレールと徒歩で見て回っただけだ。すると料金はどうなるかというと、地下鉄の駅(W3 Tiong Bahru)からのバス代とモノレール、そして入場料を加え、全部で3ドル(シンガポール・ドル)で済でしまった。これだと、島は儲からないので、こんなことを書くとセントーサ島の経営者から白い目でみられそうだ。それでも、バジットトラベラーには十分だし、また、格安航空券の考え方と同じで、安物客でも 赤字を埋めるくらいの意味はあることだろう。

予算にもよるが、初めての人は、興味のあるアトラクションには入った方が良い。

また、ここに出掛ける人は、熱帯でのハイキングのつもりで、少し涼しい格好をして行った方が良い。

シソロ・ビーチ

マー・ライオンの裏表

セントーサ島には、巨大なマーライオンがいるが、こちらは、出来て新しい。古い話だが、私が以前この島に来た時にはまだなかった。本家は、街中の海沿いで、マリーナベイのあたりにある。

モノレール

島を一周できる。
速度は遅いが、その分
ゆっくり景色を楽しめる。

バス

地下鉄との往復および
島内の移動に使える。
新しくなった。

ジュロン・バードパーク

2番目にバードパークを もってくるのは、書いている本人の思い入れというか、偏向しているというか、個人的な趣味が入っている。それでも、ここはお奨めだ。カラフルな鳥が沢山いて、十分楽しめる。ジュロン・バードバークへは、地下鉄とバスを乗り継いで行ける。



カラフルで、しかも結構大きな鳥。
すぐ近くで見られる。

こちらもカラフル

飛んで逃げないので、
放し飼いにされている。

植物も同様にカラフルなものが多い。 TGのマークが入ったモノレール。これに乗るとマイルが貯まる? それともマイルで乗れる?

その他、類似の施設としては、動物園や植物園、ラン園等があるが、特にシンガポール動物園のナイト・サファリは、よく知られている。パンフレットによれば、世界でも他に例を見ない独特のコンセプトだとのこと。

アラブ・ストリート

シンガポールには、アラブ、中国、インドの人たちが住む3つのエスニック居住域がある。
アラブ・ストリートの周辺は、モスクや、モスリムの食堂、独特の生地を売る店など、アラブの香りが漂っている。

モスク

モスクの前の通りは、綺麗に整備されている。

エスニックな生地を
売る店も並んでいる。

チャイナタウン

再開発が進み、綺麗に塗りたてられた建物が多くなった。

チャイナタウンの北西の端
New Bridge Road

長らく工事をしていたが、遂に完成した。綺麗になって、安物を売る店が減ったのが悲しい。

リトル・インディア

リトルインディアは結構広く、インド人が沢山いて店が多く 買い物に適している。お奨め品を幾つか紹介しておく。

CD、VCD インドの音楽や映画は、言葉が分からなくても楽しめる。
香辛料 カレーなどインド料理の香辛料が買える。
食器 金属製の食器が各種売られていて、家でインド料理を試す場合に盛り付けで雰囲気を出せる。

インドに興味がないと 意味がないし、インドに行って買った方が良いとも言えるが、インドは遠くて、行くのに時間と費用もかかるので、簡単に行けるインドと思えば良いだろう。
    

町の様子

色々なものを売る店が並んでいる。

金属製の食器

これにカレーを盛れば、本場の雰囲気が楽しめる?

中古パソコン屋

企業が捨てたゴミと思われるパソコンやCRTを、大量に山積みした店が多く見られた。これから動くかどうか確かめるのだろう。

その他

ブギス(Bugis)

東南アジアの何処でもあるような露店が並んでいる。そうは言っても、他と違い、テントでなくて屋根もあるので、雨が降っても平気だ。
R***xの時計なども売っていて、怪しい雰囲気だ。
夜には、貸切バスから降りてくる日本人のツアーの団体もよく見かける。

ブギスの露店街

オーチャード通り(Orchard)

シンガポールのメイン通り。高級ホテルも並んでいて、ツアーでシンガポールを訪れた人は、買い物やら食事やら、この通りの界隈で、多くの時間を過ごすのだろう。
観光客が多いため、ボッタクリ両替商等に注意。
日曜日に、ここに行ったところ、出稼ぎフィリピン人家政婦の溜まり場になっていて、タガログ語が飛び交っていた。日曜日の香港セントラルの状況とそっくりであった。

パソコン店街

シンガポールのパソコン店街でポピュラーなところとして、FUNAN IT MALLとSIM LIM SQUAREが挙げられる。前者はシティホールの近くで、以前はFUNAN CENTERと呼ばれていた。後者は、ベンクーレン通りの以前安宿があった場所の近くで、どちらも、結構大きなビルである。
Windows95が出た頃は、マルチメディアと言えばシンガポール。ボードなど、沢山製品が並んでいたし、少し前でも、マイナーブランドのノートパソコンが かなり安く売られていたり等、いろいろ見るがあった。
しかしながら、最近は、見るべきものが少なくなってしまった。新たな展開を期待したいものだ。

FUNAN IT MALL

地下鉄のチケット

シンガポールでは、地下鉄(MRT)のチケットのシステムがよく変わる。便利で割安なプリペイカードがあり、これまで、それを買っていたのだが、前回来たときは、システム変更で買い直しが必要になった。今回は、前回のカードが またまた使えなくなったので、愛想をつかして、プリペイカードを買うのを止めてしまった。
するとどうなるかというと、チケットを買うのに、毎回1ドルのデポジット(1ドル)を取られることになった。
使っているICカードが高価なため、確実にカードを回収するための措置のようであるが、降りた駅で、再度 券売機にカードを入れて、デポジットを返してもらうので、二度手間となる。そのため、券売機がやたらと混むのである。
デポジット無しで従来どおりの回収方法にしたら、何故 駄目なのか、よく分からない。

注)読者の方から、「古いカードは、払い戻しすれば大丈夫」というご指摘を頂きました。期限があるので、早く払い戻しした方が良いですね。


地下鉄の券売機

シンガポールの安宿

シンガポールの安宿探しでは ずっと苦労してきた。以前は、チャイナタウンの南にあるYMCAで、S$20程で泊まれるシングルがあり、そこを常宿としていたのだが、値上げが続き、挙句に、どういうわけか閉鎖されてしまった。
また、シンガポールの一般的な安宿は、ベンクーレン通りに並んでいたが、こちらは再開発で、ほとんど、閉鎖されてしまった。
そこで、今回はインターネットで見つかった中で、最も安いところを試した。
ブギスの西友の裏にあるNew 7th Story Hotelというところで、ドミトリーで一泊S$17。中は、ピカピカで、通常のホテルの同じように、シーツもタオルも毎日替えてくれる。同じ料金でも広い部屋と狭い部屋があり、広い部屋にあたると、十分快適だった。
課題は、シンガポールの常識なのか、男女相部屋になり、着替えに苦労することだ。



New 7th Story Hotel

シンガポールの裏

シンガポールは町が綺麗なので有名だが、建物の裏側までピカピカにしてあるところを見つけた。裏通りならゴミ箱ぐらい置いてあっても良いのではと 思ったりするが、まさに、整然、綺麗にしてあり、「何もそこまでしなくても」と言いたくなった。

ブギスにある再開発
された建物の裏側

壁だけでなく、階段の裏側まで、色違いでペンキを塗っている。「そこまでやるか?」 そう言いたくなる。

リトルインディアの裏通り

ゴミ箱一つ置いてない。
しかし、表通りは、商店が品物を一杯並べていて、結構雑然としている。アンバランスだ。

長くなるので、食の話題は別に分けた。

 シンガポールのB級グルメ




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