B,C級グルメ

April 2002


1元=約 3.8円(2002年2月) 

自助餐 ( 中華のファーストフード , お弁当屋)

台湾で、コストパフォーマンス第一とお薦めしたいのは、自助餐と呼ばれる中華のファーストフード。米国でPANDA EXPRESSや同様の店を利用されている方は多いはず。 どちらが元祖なのかは不明だが、たぶん、台北にあるような自助餐の店が元祖なのだろう。米国に比べ料理の種類が圧倒的に多く、また、小皿に盛るので、沢山の種類が食べられる。値段も庶民的で、例えば下の写真のような一汁四菜で、合計95元。豚の角煮などもあり味は良好。

持ち帰りの時は弁当箱に入れ、店で食べる時は、小皿に盛る。 おかずの種類が多く、通常60種類くらいはある。

台北車站(台北駅)の2階にあるフードコート

初心者にお薦めしたいのが、台北駅2階にあるフードコート。台湾と言えば屋台に行ってみたいという人は多いはず。また、とりあえず安くて美味しいものを食べたいが、何処に行ったら良いのかさっぱりわからない人。そういった人に最適なところだ。台北駅の場所がわからなくてはどうしようもないが、地下鉄などで誰でも簡単に行けるので心配ない。
ここでは、並んでいるおかずや、ぶら下がっているメニューを指差して、「これこれ」と言えば充分だ。
右下の写真の中で特徴あるのは、右上の豆腐とピータン。日本ではピータンは、そのまま食べることが多いが、個人的には、これには賛成できない。このために日本でピータン嫌いを大量に作っているのではないかと疑うばかりだ。 例えて言うなら、刺身と醤油にわさび、そのわさびだけを食べているようなものだ、とさえ言いたい。
ピータンと豆腐、それに甘みを加えた醤油のようなタレ。この3つを組み合わせると、ピータンが非常に美味しくなる。
また、ピータン粥(ピータン・ツォウ)も美味しい。場所は別のところになるだろうが、朝御飯に お薦めしたい一品だ。

台北駅2階のフードコート

全部で150元

豆乳(豆漿 トウジャン)が基本の朝食


中国では、朝飯に いろいろなお粥を食べることが多い。これに対し、台湾では豆漿を飲むことが多い。豆漿を飲みながら、店の前の鉄板で焼いたものを食べる。日本人には ぎょうざ(鍋貼 コーティャー)が最もお馴染みだ。写真の左側は、小麦粉のベタ焼きに、玉子とねぎをのせて焼いたもの。 結構美味しい。 右側は焼饅頭で中は豚まんのようになっていた。皮はお餅のように むちむちしていて、さらに中には、小龍包子のようにスープが入っていて たいへん美味しかった。B、C級グルメだが、味はA級に負けない。
油条と呼ばれる揚げパンを、豆漿につけて食べることも多い。ただし、日本人には、好き嫌い意見が分かれる味だ。

パパイヤミルク

パパイヤミルク(木瓜牛x ムー・クヮ・ニュー・ナイ ナイの字が見当たらナイ)は、台湾では人気の飲み物だ。 しかしながら、値段が高いためか、それとも、他にもいろいろな飲みものが沢山出てきたからか、残念ながら、パパイヤミルクに、以前のような勢いが感じられない。パパイヤミルクを出す店と言えば、元 高雄牛乳大王、今は、台北牛乳大王、ここが最も有名だ。しかし、他にもパパイヤミルクを出す店は多いので、ここにこだわる必要はない。 因みに中国語の店の名前では大王を良く見かける。他にも鍋貼(ぎょうざ)大王等々。

余談だが、私が本拠地にしているフィリピンのシキホール島では、パパイヤは、バナナと同様、掃いて捨てるほど沢山ある。現地の人は豚の餌としか考えておらず、パパイヤなどを手土産に持って行こうものなら、どケチと思われかねない。パパイヤが豊富なので、シキホール島では、パパイヤミルクを極めようと考えているところだ。ベースがパパイヤで他にも少しフルーツを加えるのが良さそうだ。

台北牛乳大王
@西門

パパイヤ・ミルク

飲茶(港式飲茶)


飲茶なら、やはり本場の香港へ行きたい。台湾の現地の人も、飲茶は割高なので敬遠している人が多い。値段は、香港の1.5倍程度というところだろう。実際には、台湾で飲茶を出す店は、結婚式の披露宴をしたりする高級店が多く、場所代で高くなっている面が大きそうだ。香港でも高級そうな所は値段も高めだが、香港の大衆的な店でも充分美味しいのである。

香港と台湾の飲茶を比べると、香港の方がよいが、日本と比べると台湾の飲茶の方が割安。 台湾に行くことがあれば、たまには飲茶に行ってみるもの良いだろう。

これまでにいろいろな店に行ったが、今回は、地下鉄 西門駅の近くのビルにある店に再度行ってみた。駅の東側の中央辺りの出口をあがった所にある。この辺りは何軒か飲茶のできる店があり、地下鉄も開通して行き易くなったので、初心者向けとも言える。

華西街観光夜市

華西街(ファアー・シー・チエ)はアーケードになっていて、観光客向けの海鮮料理店や各種の屋台がある。有名な毒蛇研究所(毒蛇料理店)もあり、最近では研究者が増え(類似店)、それぞれ研究発表を重ねている(蛇使いのパフォーマンス)。 台北の中心からは離れているが、地下鉄で龍山寺まで行けるようになったので、そこから歩けばすぐだ。華西街の北側には値段が安い屋台が並んでいる。ただし、言葉が分からない外国人観光客には、ボル可能性もあるので、メニューに値段が書いてある店に入った方が安心だろう。

華西街

毒蛇研究所の蛇

反B,C級グルメ

ここが香港であれば、グルメといってもB級の飲茶で充分だと主張したい。日本だったら充分A級で通用する味が、香港の飲茶の店にはいっぱいあり、しかも値段が安いからである。また、ここがシンガポールであれば、やはり、B、C級のホーカーズで充分だと主張したい。安くても、日本では非常に珍しいエスニック料理の数々を試せるからである。

これに対し、台湾では、B、C級グルメだけで充分かという疑問が沸いてくる。台湾料理の基本は家庭の味。この国に住んでいるのであれば、毎日、食事に充分満足できることであろう。しかしながら、たまに、台湾を訪れる旅人にとっては、どうもそれだけでは物足りなく感じる。これは、以前私がB、C級ではない贅沢な店にも足を運んでいたことも理由の一つではあるが、 国民党が大陸からやってきて、各地の中国料理をもたらした。すなわち各地の料理が容易に楽しめるという点が大きいのである。

残念ながら、当面A級グルメに足を運ぶ予定はないので、今回A級グルメの最新の情報をお届けすることはできないが、これまでの経験を踏まえて、店を幾つか紹介しておく。今回行ってみたわけではないので、店が潰れている可能性もなくはないが悪しからず。

また、料理によって、台北で試したらと言うべきかどうか、いろいろ悩ましい状況がある。例えば北京ダック。台北では北京ダックは北京の3〜5倍程度の値段がするが、日本に比べれば、1/2〜1/3だ。北京に行く機会がある人は北京で食べた方が良いが、ビザ等がネックで北京に行く機会がないなら、台北で試すのが良さそう。

・ニー(ニー・ハオのニー)家我家客家菜 客家料理 @吉林路
さっぱりした味。値段も安め。
・モンゴリアン・バーベキュー
焼肉食べ放題の店。蒙古xx肉と看板があがっているところ。市内に沢山あり何処に入っても、大差はないだろう。お皿に好きな食材を取って、持って行くと、コックが大きな丸い鉄板で焼いてくれる。
・茶藝館
台湾の喫茶店だが、お茶菓子にいろいろなものが出てくる。台湾のお茶は高く、その結果、茶藝館も高くつく。お茶を急須から一旦、別のバッファ(容器)にすべて移すのが日本と異なる。店は台北に沢山あり、簡単に見つかるだろう。
・雲南人和園 - 雲南料理 @錦州街
米線が出ていると、雲南に行った時のことを思い出す。しかし、本家より値段が一桁以上高いのが課題だ。
・湘園餐廳 湖南料理 @南京東路一段
瓜に入ったスープを一度は試してみたいもの。値段は高め。


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