特集 日本からフィリピンへ その寄り道で行く雲南・ベトナム

第一部 ルート、フライト、空港、ラウンジ

 2009年6月18日作成   
2009年9月29日最終更新


(→2009年9月更新分へ)

サパ@ベトナム

ハロン湾@ベトナム

河内(ハノイ)

またまた更新が遅れ、実際に行ったのは昨年のことになってしまったが、日本からフィリピンへの移動で、雲南、ベトナムに立ち寄ったので紹介しておく。 雲南省の昆明から、建水、元陽、ベトナムのサパ、ハノイ、ハロン湾を巡り、ハノイからマニラに飛んだ。

UAのマイルを使った特典旅行では、フィリピンまで行くのにYクラスでも4万マイル必要であるが、中国なら2万マイルで行ける。また、最近、セブ・パシフィック航空(5J)のバーゲンセールが頻繁にあって、フィリピンと中国の間は、かなり安く飛べる。主に この二つの理由から、最近は、フィリピンへの行き帰りに中国で寄り道を繰り返している。すなわち、日本と中国の間のUAの特典旅行と、中国とフィリピンの間の有料のセブ・パシフィック航空のフライトを組み合わせている。今回は、さらにその応用で、日本から雲南省の昆明まで飛んで、陸路でバスと汽車を乗り継ぎハノイまでたどり着き、そこから5Jを利用した。残念ながら5Jのハノイ便は乗客は少なく、現在は消滅してしまった。これから利用するならサイゴン便である。

実際には、最近では、5Jの関空便のバーゲンがあり、フィリピンと関西地方の間は、安く移動できるようになった。費用を重視するならこれを使うのが合理的であろう。表題にもあるように、寄り道、周遊で各地を巡るというのがポイントだ。

因みに、5Jのバーゲンだが、例えば、今年の3月発券で、マニラ(クラーク基地)からバンコクまで片道で約1300ペソだった。5月のバーゲンでは、サイゴン発マニラ行きを片道40ドルで購入した。これには15ドルの空港での税金が含まれている。バーゲンの時に買えば、非常に安い。

これを読んで、同じような経路で旅する人が出てくるとは考え難いが、特典旅行に5JやAIR ASIAなどの格安航空会社の有料フライトを組み合わせ、最終目的地はどこでも良いが、類似の方法で、特典旅行に深みを持たせることができるというアイデアは参考にできるはずだ。

ちなみに、5Jの国際線はキャンセルが多いし、前回のマカオ便では荷物が48時間遅れて到着した等、問題点も多いので、時間に余裕のない人には利用はお奨めできない。この時のハノイ便でもキャンセルを食らい、振替は二日後の同社便であった。待ち時間のホテルは自腹、お詫びマイルもつかない。それでも、もとのスケジュールではハノイ0泊の予定が、ハノイに二泊できて、世界遺産のハロン湾にも行けたので良しとした。

特典旅行

今回はUAの特典旅行で日本と昆明を往復した。中国への特典旅行については以前に皮算用した。中国からベトナムまで足を伸ばせば、いろいろ行けてお得と言えるが、時間がない人には向かない。直接ベトナムに行く特典旅行も当然可能だ。UAマイル利用の場合は、CAやOZなどが使えそうだが、NHとUAのサイゴン便の組み合わせも検索で登場する。TGやSQ利用は逆行が入り難しそうだ。NWマイル利用の場合では、CZあたりが便利そうだが、他にもいろいろあるはずだ。それを調べるのが特典旅行の楽しみと言う人も多そうなので、このあたりにしておく。

ただ、一つだけ追加しておきたいのは、UAの特典旅行では、中国までなら必要マイルが少なくて済むのでお得と言う点だ。そこで、今回のように中国の南方の都市まで特典旅行で行って、そこから陸路ベトナムを目指すのも、一つの経済的な選択肢と言える。
その場合に一番便利なのが、南寧であろう。南寧・ハノイは道も良くて、バスが走っているので簡単に移動できる。これで往復すればよい。
しかしながら折角なら、オープンジョーにして、グルッと回ってきた方が旅は楽しい。昆明からベトナムとの国境の町、河口・ラオカイにはバスに半日乗っていれば到着する。そこから高原の町サパに行き、次に夜行列車でハノイまで移動する。ハノイとハロン湾を観光し、バスで南寧まで行き、日本へのフライトに乗る。もちろん逆でも良い。これなら、なんとか1週間でも行けるはずだ。

RCC@NRT

久しくUAを利用していなくて、成田の以前のRCCしか覚えがないと明かせば、もぐりと言われてもしかたがない。前回の成田でのUA利用は、特典旅行のバンコク行きFクラスだった。

NRT/SHA CA158便

CA158便@成田

座席

機内食

できればANAにして欲しかったが、予約時、最初に何も要望を言わなかったのが失敗のようで、この便に乗るよう担当者に言われた。後からANAにできないか聞いても、空席がないと言われた。 機材は737で、他社と同様大きな機材の方が席が良いはずだ。

上海・浦東空港

出発フロアー

搭乗口付近

新しくなったPEK、CANなどと同様 巨大な空港だ。前回上海に来たのは、90年代の前半UAの特典旅行だった。旧空港は昔ながらの建物で、それを見た時点で、この巨大な浦東空港ができるとは、到底想像できなかった。

FMラウンジ

ラウンジの食べ物

FMラウンジは、CZラウンジとは大きくことなり、食べ物はそこそこ充実していた。無料Wi-Fiも使えた。

SHA/KMG(昆明) FM9449便

FM9449便@SHA

FM9449便の機内

上海航空(FM)利用は これが始めてだったので 期待して乗った。90年代前半に何度か中国の国内線を利用したが、かなり古そうな機材だった覚えがある。今回は、型式は確認しなかったが、737でもかなり新しい機材で、日本よりも中国の方が機材が新しい。いつの間にか外貨準備高は中国が日本を抜いていたという話と同様、時代の流れを感じる。

以上は搭乗時の話で、今度は東方航空と上海航空の統合の話が持ち上がっている。アライアンスや吸収合併の関係から、FM搭乗はこれが最初で最後ということになるのかもしれない。

前菜

主菜

デザート

特典旅行のCクラス利用だったが、FMの国内線はFクラスになった。NWの特典旅行の場合、Cクラスで予約しても、CZの国内線はYクラスにされていたのと対照的だ。国内線にしては十分な食事も出された。

このフライトはワン・ストップ・サービスで、武漢に立ち寄った。実際には、武漢が雷雨ですぐには着陸できず、近くの南昌(日本語と抑揚は違うが、機内アナウンスではナンチャンと言っていた。)に仮着陸し しばらく待機してから、武漢に向かった。その後は、順調だったが、昆明に着いたのは、予定の深夜の12時頃よりさらに2時間近く遅れた。空港が街中にあり、タクシーに乗っても300円程度でホテルにたどり着くので 何とかなった。

武漢空港

武漢・昆明間でもまた食事が出た。
食べるか聞かれたので 対 と答えたら出てきた。前区間の残りかもしれない。

昆明/ハノイ 陸路移動

ハノイまでは陸路をバス、電車などで移動した。その間の旅が目的でわざわざ寄り道しているので、そちらは別途、詳しく紹介する。

ハノイ・ノイバイ空港、5J ハノイ/マニラ便

ハノイ駅もこじんまりしていたが、空港も同様でそれほど大きくない。
5Jのマニラ便は深夜出発で、空港行きのバスは夜はなくて、タクシーを利用することになった。泊まったホテルがタクシーと呼んでくれるとのことだったので、それに従ったのだが、ホテルの人が言っていた値段に比べ、7割ほど高くついた。メーターは使ったが、遠くの高速の入り口まで行き引き返して遠回りされたようだった。ボッタクリの国ベトナムの良いお勉強になった。次回の改善につなげたい。
5Jのハノイ発マニラ行きは、既に書いたように2日分の客を合体させてもガラガラだった。フィリピンからの海外出稼ぎの人々を乗せるという観点からすれば、シンガポールなら沢山乗客は居そうだが、ベトナムでは客は少なそうだ。当然のように、ハノイ便はなくなってしまった。現状では、サイゴン便が残っていて、最近私もバーゲンでチケットを購入した。なんとか存続して欲しいものだ。

搭乗口付近

5J マニラ便
ガラガラ --> その後路線廃止


(2009年9月更新分)

2009年9月にも同じような経路で移動し、かなり近いので、そのまま前回の特集に追加した。
具体的には、初回は昆明からハノイまで移動したが、二回目は、5Jのハノイ便がなくなったので、さらに、サイゴンまで移動した。ハノイからサイゴンまでは、日本人バックバッカーに定番のシン・カフェのオープン・ツアー・バスを利用した。(因みに、私の方は、今回はバックパックではなくて、デイバックとキャリーバッグである。)

サイゴン国際空港(SGN)
国内線側から国際線ターミナルを
見たところ

シンカフェの寝台バスの内部
3列2階建てで、ほぼフルルラット。
飛行機の最近のビジネスクラス
程度の快適さで十分寝れる。

このバスは、途中 世界遺産に登録されているフエやホイアンなどベトナムの代表的な観光地を通り、とても便利である。またシートはほぼフル・フラットで快適なので、個人でベトナムを旅行している人の多くがこれを利用している。バスを降りるとその周辺に安宿がひしめいていて、さらにまた そこからバスに乗ることを考えると、歩いて一分程度のところに ついつい泊まってしまう。中国やヨーロッパなどの駅裏安宿と同じようなものである。

インターネットで検索したところ、オープン・ツアー・バス老舗のシン・カフェは、知名度にあぐらをかいた殿様商売をしているという意見が少なくなく、次回は、比較のため、他社便や鉄道も利用してみたい。

フエやホイアンでは、沢山の米国人のツアー客を見かけた。特にホイアンでは米国の女子高生の修学旅行まで見かけた。UAやNWのサイゴン便に需要があるのか疑問に思っていたが、多くの米国人団体を見かけ、疑問が消えた。

フエの王宮跡

ホイアンの古い町並み

ベトナム戦争当時に米軍基地があったダナンと、その南のホイアンとの間には、巨大なビーチリゾートやコンドミニアムが沢山建築中であった。特に、広大な敷地をプライベート・ビーチとして囲い込んでいるHyatt Residenceの看板が目を引いた。ただし、景気後退の影響で、建設を中断しているところが目立った。

建設中のビーリリゾート
@ダナンとホイアン(会安)の間

HYATT REGENCY DANANG RESIDENCES建設予定ビーチロット

フィリピンの私の家の周辺でも、現地人の妻を持つ外国人が土地を買い出したりして、ビーチロットだけ 以前の何桁も高い値段になったりしている。と言っても、とんでもないボッタクリの結果であり、現地の人は、そんな高い値段で土地を買うことは到底できない。オーナーは近くで取引された高い値段以下では土地を売りたくない。投機目的で土地を買っても、売れない、実態を知っている人は誰も買わないところができるだけである。しかし、とにかく名目の価格が上がってしまう。

地価が高騰すると、ビーチの安コテージは駆逐されていく。土地が数千万円しては、1泊500円や1000円のバックパッカー向け安コテージを始めるのは不可能であろう。数百万円でもかなり苦しい。以前からある安コテージの頑固オーナーが、いつまで頑張れるかということだけだ。ビーチの安コテージが駆逐されてしまった典型がサムイ島だろう。

安いのがとりえの東南アジアで、高級化が進むのを見るのは 私のような安宿派には、あまり面白くない。
個人的な意見だが、賛同者は少なくないはずだ。

PS 現地通過が一週間遅れだったら、台風16号の直撃を受けていたところであるが、幸運にも私の旅行中は好天気に恵まれた。今回の台風の被害が少ないことを願うのみである。 私の方は、その後マニラに飛んだら、そちらでは、同じく台風16号の洪水に遭ってしまった。タクシーで空港まで向かい、何とか早朝のフライトに間に合ったが、タクシーを降りる時にその床を見たら、水が沢山たまっていて、水の上を走った結果、車の床上浸水だったことが分かった。料金は倍払ったが、気の毒なことをした。





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