シキホール島 海運戦線異常あり

2013年10月作成




オーシャンジェット(Ocean jet)
フィリピン国内の大手

GL Express

シキホールとドゥマゲッティを結ぶ船会社のビジネスの競争は、いかにもフィリピン人気質を現しているとも言え、外国人には、見ていて興味深い話なので、これまでにも何度か取り上げた。

朝6時に3つの船が集中して出発するフィリピン笑い話
外来種(船)に食い荒らされ苦境に立つシキホール固有船会社

今回はその続編で、新たな動きがあったので紹介する。

まずは これまでの流れを振り返ると、大手のオーシャンジェットが参入してきたので、現地の弱小船会社は、オーシャンジェット・シフトで同じ時間に船を出し、割引料金で客を奪い、オーシャンジェットの撤退を狙った。その状態が続いたが、オーシャンジェットが攻めに出て、1日2便に増便し、その前の1日1便の時には、シキホールに来る人にとっては、不便なスケジュールだったものが、日中に到着、出発する便利な便ができ、地元船会社には厳しい状況になった。

そこへ、さらに、2013年7月のスケジュールでは、シキホール・ドゥマゲッティ間を1日3往復する予定になっていた。しかしながら、印刷されてチケット売り場に掲示されているスケジュールとは裏腹に、ロー・シーズンということもあり、8月の中旬からは、もとの一日1便に減便になった。それだけではなくて、元のスケジュールには戻らず、これまでにない新たなスケジュールで、ドゥマゲッティ午後1時発、シキホール午後2時半発となった。

少し前まで続いていた 早朝6時に三社が競合して船を出していた状況は、オーシャンジェットがその原因であった。ところが、原因のオーシャンジェットが朝6時シキホール発の便から撤退してしまったので、他社は、6時に船を出す理由がなくなったとも言えるが、なんとなくそのままになっている。

と言っても、Deltaは昨年12月の台風で、Delta 1が沈没し、Delta3のみになり、さらに競争が激化して、厳しい経営環境になっていて、船の修理も含め、あまり運行していない状況が続いている。

もう一社のGL Shippingの方は、船が全部で四艘に増えたので、そのうちの一つが朝6時に出発するのは自然なスケジュールと言える。

とにかく、異常なスケジュールの元凶だったオーシャンジェットの朝6時出発便がなくなったので、今後は、利用者の利便性を最優先したスケジュールへと向かって欲しいものだ。
例えば、GLの8時の船は、いつもかなり混んでいて、直前に港に行ったのでは乗れないことも多い。これは有益なスケジュールと言って間違いない。以前は、早朝のDeltaはシキホール7時発だったが、7時から8時ころに出発するのが多くの人に便利であろう。その後は、競合のつぶしあいのために、同じ時間に出発するのではなくて、1時間間隔など、シャトル便のような感覚で船が出れば便利だ。


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