フィリピン移住の準備 
バックパッカー的な旅の薦め その3 LCCの利用

2012年10月作成



Jet star

セブパシフィック航空

旅のノウハウについては、初回に少し書いたが、基本的にはガイドブックでお勉強してもらいたい。しかし、リンクがあった方が便利な内容があり、ここで取り挙げるLCC(Low Cost Carrier 格安航空会社)と宿の予約サイトなどが挙げられる。ただ、宿の予約については、URLがわかれば十分で、検索してもらった方が いつでも最新の情報が得られる。

LCCについては、今後もいろいろと拡張・増便が進むことであろうが、現状では日本から利用できるものとして、Air asia、Jet star、ピーチ、セブパシフィック航空、春秋航空などがある。韓国のLCCも多く、エア・プサンなどがあるが、片道では割高だったり、往復で滞在期間が長いと割高になる場合が多く、他のLCCと特徴が異なることが多いので、ここでは取り上げなかった。

航空会社 Air Asia Jetstar Peach セブパシフィック
航空
春秋航空
ルートマップ Air Asia
路線図
Jetstar
路線図
Peach
路線図
セブパシフィック
航空路線図
春秋航空
路線図
国内出発地 羽田、成田、関空 成田、関空 関空 関空 茨城, 佐賀, 高松
直行便の
海外到着地
クアラルンプール、
ソウル、プサン
マニラ、台北
シンガポール
ケアンズ、
ゴールドコースト
香港、台北、
ソウル
マニラ 上海
海外乗り継ぎ
目的地
マレーシア、インドネシア、タイなど多数 マレーシア、インドネシア、タイなど多数 他社便利用で
各地へ
マレーシア、インドネシア、タイなど (中国国内多数)


LCCの特徴を以下に挙げておく。

Webでチケットを購入

最近は、たいていの航空会社で航空券をインターネットで販売しているが、LCCでは、コストダウンの一環でよりインターネットでの販売が主流になっていると言えよう。クレジットカードがあれば、基本的には簡単に航空券を購入できる。旅先でも簡単に購入できるが、e-ticketを印刷するにも、自分ではプリンターを持ち合わせていないので、インターネットカフェで印刷してもらうというようなことになろう。

預け荷物は別料金

LCCでは。荷物をチェックインするにも、料金を別途支払うことになっている場合が多い。荷物の重さに応じて、20kgまで、30kgまで等のように料金を設定していることが多く、その場合、行き帰りの荷物の多さにより支払う金額を変えることも可能である。料金は、インターネットで前もって支払うと通常 割引がある。

片道購入

LCCでは航空券を片道だけ購入すれば半額になるような料金体系である場合が多い。そこで、行きと帰りを別の航空会社にしたり、順に乗り継いで、違う国を訪問する場合に使い勝手が良い。

入国時に出国のチケットの提示を求める国が多く、片道購入する場合には、予め出国のチケットの準備を忘れないようにしないと 空港で搭乗を拒否される場合があり、要注意である。

長期滞在に有利

航空券を片道単位で売るのが基本なので、現地滞在の期間は、基本的には航空券の料金に影響してこない。LCC以外では、1年オープンはかなり高価であるが、LCCでは 安く長期滞在できる可能性が高い。しかし、安い航空券では、帰りの日程を変更できないので、要注意である。長期滞在で、帰りの日程が不確定な場合は、ダミーで、安い航空券を買っておくという方法もあろう。例えば、フィリピン行きの場合、予めセブパシフィック航空などで、香港やコタキナバル行きなどの航空券を買って入国するというようなことである。

航空券の組み合わせ

例えば、関空からマニラまでJetstarを利用し、フィリピンを旅行した後、セブから香港までセブパシフィック航空を利用し、その後 陸路でクアラルンプールまで 時間をかけて旅して、クアラルンプールからAir Asiaで日本まで帰るというような組み合わせでも、安く航空券を買える場合が多い。

自由にどこでも行けるという旅の練習への予算を節約したい場合には、フィリピンへ行く途中にそれを行い、全部で3フライトとすることである。 その場合の具体的な経路を挙げておくと、

関空・台北(Jetstar)/台北・マニラ(セブパシフィック航空)/マニラ・関空(Jetstar)
羽田・クアラルンプール(Air Asia)/クアラルンプール・マニラ(セブパシフィック航空)/マニラ・成田(Jetstar)

このような経路で、それぞれ台湾とマレーシアを寄り道できる。日本以外とフィリピンの間のフライトは、うまくバーゲンを利用すれば、かなり安く買うことができて、これらの費用の合計は、例えばPALで単純往復するよりも、かなり安く飛べる可能性が高い。

バーゲンの利用

LCCでは販売時期と利用時期の両方 期間限定のバーゲンをしている場合が多いので、それをうまく利用すれば、安く旅ができる可能性がある。セブパシフィック航空では、たまに激安価格が出ることがあり、バーゲンだけを狙って旅行をしている人も少なくない。


不便な時間の場合が少なくない

安かろう悪かろうの一つで、深夜出発、深夜到着の便なども多く、特に深夜到着の場合は、到着後をことを十分に考慮しておく必要があろう。自分自身の失敗例だが、深夜にハノイに到着し、夜中の2時頃、ホテルを探して旧市街をウロウロしていたら、後ろから泥棒に荷物を取られたので、追いかけて奪い返したことがあり、そうならないように注意しないといけない。タクシーでホテルに向かってもトラブルは多く、深夜のハノイ到着は、知り合いが車で迎えに来てくれるとかでなければ、あまりお勧めできるものではない。

他にもある欠点

安かろう悪かろうの欠点は他にも少なくない。例えば、食事が有料。キャンセルが少なくない等の欠点が挙げられ、それらが問題になる人にはお勧めできない。

最大の検討課題は、安全性だが、これは、一般的にはLCCは整備かける時間が少ないという噂があり、安全性については、自ら何がしか判断をした方が良いのであろう。LCC側からすれば、LCC以外と同様の整備点検をしているということになる。何をよりどころにするか、不安なら乗らないということ以外には、なかなか判断も難しそうだ。

これまでに米国や日本の航空会社にかなりの回数搭乗したが、10%を越えるとは言わないが、数パーセントは何か起こった。例えば、旧NW航空でデトロイトからメキシコシティに飛んだところ、自動操縦の装置が動かなくなったので、予定にないメンフィスに かなりの時間着陸して待たされた。同じく旧NW航空で、機材の整備が必要になったと言って出発が遅れ、メカニックが乗り込んできて、パソコンをリセットしている姿を何度か見たことがある。ANAで北京から帰国するところ、機材の故障で飛ばなくなり、帰国が一日延びたことがある。お陰で、それまでの安宿滞在とはうってかわって、高級ホテルでの一日を楽しむことができた。滑走路に前の飛行機があったと言って、オカマを避けるためゴーアラウンドした経験も何度かあるし、何かあったというのは、1桁の回数では到底収まらない。

一方、セブパシフィック航空にもかなり乗っているが、トコロテン式の遅れというのはよく経験したが、安全性にかかわるトラブルは、あまり思い出せない。ハノイからマニラへの便で、キャンセルを食らい、ハノイに二日長く滞在したことがあったが、単なる間引きであった。ジプニーと同じような感覚で、乗客がそこそこ揃わないと飛ばなくて、二日後の便でも乗客は3割程度しかいなくて、程なくハノイ便は長期の運休へと追い込まれた。しかし今年復活した。

セブパシフィック航空は以前はDC9を使っていたが、最近はすべてA319かA320になり、新しい機材ばかりなので、そこそこ安全なのではないかと思える。フィリピンの田舎の空港は滑走路が短い場合が多いのと、設備も十分とは言えそうにない点が、安全面で不安視できよう。しかし、田舎の空港は日中しか飛ばない場合がほとんどで、それなら そこそこ安全なのではないかとも思える。

最近の中国の国内線では、737でもかなり新しい機材ばかりを使っているのに対して、日本の航空会社はいまだ古い機材も多く、一体どちらがより安全と言えるのかよく分からない。そういうと非国民と言われそうだが、日本の航空会社が、中国やセブパシフィック航空よりも古い機材を使っているのは悲しいものだ。投資の周期があるのでそのうち状況は変わるのだろう。

航空会社、安全、ランキングなどをキーワードに検索すれば、いろいろ情報が得られるはずだ。またEU区域乗り入れ禁止の航空会社のリストなども参考にできよう。それによればフィリピンの航空会社はすべて危険ということになりそうだが、すべてがそうとも言えないように思う。


フィリピン移住の準備 バックパッカー的な旅の薦め
その2 旅のルート紹介
その3 LCCの利用


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