フィリピン移住の準備
バックパッカー的な旅の薦め

2012年10月2日作成
2012年10月28日更新



マラッカの町並み

ティオマン島のビーチ@マレーシア

香港 倫敦大酒楼の飲茶

この話は、旅の初心者向けの話題であり、特に上級者には、当たり前で読み飛ばしてもらった方が良さそうだ。

フィリピンに移住や長期滞在を希望する人で、海外への渡航経験が全くない人は少ないだろうが、団体旅行ばかりだったり、会社や人に手配してもらい、現地でガイドの世話になるといった具合で、自分一人で自由に海外を旅した経験のない人が少なくない。

そういう人が、フィリピンにいきなり移住したり長期滞在を始めると引き篭もりになるリスクが高いと言える。奥さんがフィリピン人で、奥さんと一緒でないと、住んでいる島から外に出ることもできないという場合もある。問題が起こって どこかへ移る必要が出てきても、自分一人ではどうしようもできないとか、一人でチケットを手配して 日本に帰ることもできないのでは困ったものだ。

自分ひとりで どこへでも行けるというスキルを身につけておかないと、最初に到着した時点で、いきなり宿探しから困ってしまう。食事も同様だろう。そこで、日本人宿の世話になる人も少なくない。ベトナムのフエにある日本人宿 ビンジュオン・ホテルのようなところなら、5ドル程度で泊まっている日本人も多く、日本人価格ということではないので良いが、フィリピンで日本人宿というと割高な場合が多い。

予算があり余っている人ならそれでも良いだろうが、それなら、そもそもフィリピンなんかに来なくて、ハワイにでも行った方が良いのではないかと思ってしまう。

一人旅のスキルを身につけておかないと、折角、気軽に安く旅できる機会あるのに、どこにも行けずに終わってしまうことにもなりかねない。日本から東南アジア諸国に行くには、距離も離れていて、航空券が割高になりがちだ。しかし、フィリピン・ベースで出かければ、東南アジア諸国へ割安に旅できる場合が多い。 Visa run(Visa fly)をする人もいるだろうが、単にVisaのためではなくて、楽しい旅行とセットにすれば、お値打ちと言える。

他にもいくらでも、効能書きを並べることはできるが、ダーウィンの進化論的な物言いで、必要なら他にも幾らでも書くことはできるとだけ言って、この程度にしておく。


旅のノウハウについては、ガイドブックに詳しく書かれているので、図書館で借りてくるか、本屋で購入するかして、それらを熟読してもらえば十分だろう。

それでも、頭に入れておいてもらうため、少し書いておくと、

例えば、次の町へは早めに移動・到着して、宿を探す時間を十分持てるようにするというようなことが挙げられる。さらに、前もってガイドブックで目的の情報を調べておくとともに、最近なら、Google mapなどで、ガイドブックに載っていない宿を、予め検索してから出かけることもできる。 英語や現地の言葉が駄目でも、料金を聞いたり、もっと安い部屋はないのかくらいのことは、言えるようになるはずだ。それが駄目でも、空港でも売っている旅の対訳会話集のポケット版を持って行って 指差すだけでも何とかなる。 最近なら電子辞書や翻訳機ということになろうが、盗難対策で予備として、小さな会話集もあわせて持って行った方が安心と言えそうだ。

食事は、旅の楽しみで、予算に応じてお好み次第だが、万一現地の食事で苦手なものが多い場合には、麺類に頼るという手もあろう。これなら日本人でも大抵食べれそうだ。 フィリピンの場合なら、食堂では野菜が少ないという課題があり、果物を買って食べるという対策とともに、単品で頼めるレストランに入った場合には Chopsueyも合わせて注文することだ。 Chopsueyは英和辞典では、米国式中華という訳になるが、フィリピンでは野菜炒めで、これも一緒に食べれば野菜不足は解消できる。しかし、一人何品も注文しては量が多過ぎなので、誰かと一緒に食事に行くとか、別の対策が必要になろう。


バックパッカー的と題名には書いたが、バックパックは、長期でどっぷり旅するなら使った方が良いのだろうが、ここでの旅では、個人的にはあまりお勧めしない。むしろキャリーバッグの方が楽で良さそうだ。背負えて、キャスターも付いた2 way、3 way bagが一番良さそうに思う。

ガイドブックには個人自由旅行と書いていたりするが、気ままな旅という人もいるし、私なら単にウロウロだ。呼び名は何でも良いが、バックパッカーと言うと、宿代の上限が決まっていそうだとか、長旅なので 予算に厳しくなりそうだが、ここでいう練習は、それだけが目的なら1週間も出かければ十分に思う。しかしそれでは飛行機代の元が取れなかったり、折角なのに回るところが少なくてはもったいないと言えよう。目的としている最低限の経験を積めば、後はお好み次第で延長ということになろう。

業者にすべて手配してもらい、チャーターした車で回っていては意味がないが、ホテル代などは、予算と好みに合わせ適当で構わない。行く前からある程度目星をつけておいて、現地に行ってから見て決めるというのがポイントだ。それでも、一泊10ドルでも、東京の1万円のホテルよりも十分快適なところを見つけるのが、旅の醍醐味とも言えよう。


引き篭もりについての補足 (2012年10月28日追加)

今回これを書き始めたきっかけは、引き篭もりである。人づてに聞いた話だと、ボホール在住の日本人は引き篭もりが多いそうである。しかしそれを言うと、自分が住んでいるシキホール島の方がさらにその傾向が強いと思う。現地に住む子供たちは、親が貧乏なので島の外に出たことが無いという場合が結構があるが、日本人でも、住み始めると、ほとんど島の外に出ない人がかなり多い。どこにも行かない方が安上がりの場合が多いし、それで良いという意見もあろうが、井の中の蛙、、、とも言うし、弊害が少なくないはずだ。

引き篭もりという言葉は、通常の感覚だと、自宅に引き篭もる場合であろう。しかし、それ以外にいろいろな場合があるはずで、部屋から出ない。自宅から出ない。自宅の周辺だけで過ごしている。最寄の町までは買い物や食事で行くが、それ以外には行かない。住んでいる島からは出ない。いろいろあって、特に限定しているわけではないが、とにかく、自分が行ける範囲から外は、自分一人で自由に行けるスキルがないため、潜水艦や宇宙船のように、その外には出られないというような事態を一番危惧した。

それでは、自由にどこでも行けるスキルを身につけたら、引き篭もりがすべてなくなるかというとそうでもない。

他にも大きな課題として、意欲があり、ビサヤ地方ではカポイと言うが、面倒だ、疲れるので嫌だということだと、これも要注意であろう。

いずれにせよ、ここでは、移住してから、頻繁に観光で海外に出かけたらどうかと提案しているわけではない。もちろん、私も含め旅行が趣味な人は、最近は航空券も安くなり、格安で旅行が出来るので、どんどん出掛けてもらったらよい。

ここでは、定住する前に、一人旅のノウハウを見につけてもらっておいた方が良いという提案をしているだけである。


フィリピン移住の準備 バックパッカー的な旅の薦め
その2 旅のルート紹介
その3 LCCの利用


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