2002年 香港特集 第2部

女人街、男人街はデフレ・スパイラル?

2002年 10月作成
2009年5月最終更新




(2009年5月追加) 男人街(廟街)の方は、北側の端の方の店が減ってきていて、全体の売り上げも減少傾向かと思われる。







男人街(廟街)の賑わい






よらこその女人街へ

よらこその(”ら” と ”う”の間違い。それに中国語の”的” 日本語訳”の”が付くと こうなる。)

午前中の女人街

露店の設営を始めたところ。通し番号の書いたプラスチックのケースの中に、道具がしまわれている。


参考 1万円 = 635HKドル
1HKドル= 15.7円
(2002年10月初旬)

2009年5月現在
1万円 = 812HKドル
(円高が続いている。)


香港を訪れる観光の多くが足を運ぶ女人街(通菜街)と男人街(廟街)。それぞれ多くの露店が並ぶ買い物、観光スポットである。ネーミングの怪しさが 多くの人を引き寄せるのに一役買っていそうな場所だ。

香港は買い物の町。私の場合、以前は、ペニンシュラホテルのアーケードにあるHunter'sで高級食器を買いあさっていたこともあったが、今はバジット・トラベラーに徹していて、そういうことは とっくに卒業。 
また、セントラルのブランド・ショップを紹介することも、ここでは 全く考えられない。 
昔から 観光客には最も馴染みが深い尖沙咀には、安いものもありそうだが、海外安全情報・危険情報でもよく登場し、ボッタクリが横行していそうなので、またまた回避。

結局、ここでは女人街、男人街を取り挙げる。ここが何でも一番安いかどうかという点については、観光客相手に商売している場所なので、答えはたぶん否であろう。最も安い場所を見つけるのは今後の課題としたい。それでも、女人街、男人街は庶民的な雰囲気があり、ボッタクリもあまり無さそうだし、便利なところにあるので お奨めしたい。


今回 この女人街、男人街で 強烈なデフレを感じた。 その代表が時計。
下の写真の一番左にある目覚し時計は、これまで長い間30HKドル程度であった。ところが今回は、その右のカレンダー、電卓付き目覚まし時計が25HKドル。ケースの出来も十分で、これだけの機能が付いて25HKドルで売っていた。そのため従来型の目覚まし時計が 以前の値段で売れるはずが無い。10HKドルまで値下がりしていた。もっとも 日本でも100円ショップで いろいろ時計が買えるようになったので、それよりは高いと言える。10HKドルでも 観光客相手の値段なのか?
さらには右側の腕時計は3つで50HKドル。まとめて沢山買いたくなる値段だ。ただし電池が課題。この手の時計の電池は小さくて一年程度しかもたない。安物時計の電池は、日本の時計屋で交換してもらうのは難しそうなので、自分で交換することになるのだろう。
以前紹介したようにフィリピンなら電池交換は100円程度でやってくれるが、その程度の値段でも時計の値段に比べ割高感がある。時計と電池の価格比がインクジェットプリンターとインク・カートリッジの価格比のような関係になっていて、電池や電池の交換を高いと思ってしまうのは、私の頭の中もデフレ・スパイラルのようになっているからかもしれない。

10HKの目覚まし時計(左) と
25ドルのカレンダー、電卓目覚まし時計(右)

腕時計3個50HKドル

25HKドルのカレンダー・電卓・目覚まし時計の方は、中身はさておき、見かけだけで判断すると、もう少しでPDAになりそうである。女人街、男人街に、早く 安物のPDAが並ぶことを期待したい。


その他、右の写真の髭剃りは20HKドル。これは、以前の北京特集で、2年前には北京では 5元で買えたので、それに比べれば割高だ。その横は携帯電話ではなくて、形だけ真似た電卓で値段は10HKドル。最後はFMラジオ。値段は10HKドル。この値段なので、中はワンチップなのだろう。ラジオと言えば周波数を合わすために、ダイアルが付いているものと思ってしまうが、このラジオは自動スキャン機能だけ対応していて、ボタンを押すだけ。順番に局を探していく。LAとかに行けば局が多くて大変かもしれないが、振り出しに戻る(リセット)ボタンは付いている。形はいろいろあるが、写真のものはMP3プレイヤーでよく見かける形。MP3プレイヤーもPDA同様、女人街、男人街で安く売られるようになることを期待したいものだ。香港から帰って、マニラの露店でも同じ形態のラジオを見つけた。値段はList Priceが120ペソ(300円弱)。Street Priceが100ペソ(250円弱)。
香港で20HKドルの品物が、北京では5元で買えたので、20HKドル以下の品物は、日本の100円ショップに並ぶ可能性も高い??

最後に今回初めて見かけた製品をもう一つ紹介しておく。無線式の防犯カメラがそれである。カメラと送受信機一式付いて、値段は298HKドル。テレビに直結できるようにRGBの信号が出ている。パソコンだとキャプチャボードが必要だろう。カメラを買い足せば4チャンネルまで増やせるそうだ。パソコンにつなぐUSBのカメラなら もっと安く買えるが、取り付けが簡単な無線も魅力だ。
今回紹介した他の製品は中国製だが、こちらは台湾製。
日本の電気街でも見かけるが、女人街、男人街のような一般向けの場所で多く売られていることで、今後の値下がりを期待したい。


さて、標題に書いてしまったデフレ・スパイラルについてだが、長くなったので、このあたりで一度 締める。

→ 続き

特集のページへ戻る