観光でブレイクし、大幅に増えたシキホールの船の便

2018年6月作成


最近復活したオーシャンジェットの
ドゥマゲッティ/シキホール間の便

シキホール島で長く営業を続けているGL Shipping
その中の船の一つNew Jay Lann

Aleson(アリソン)

Monte Negro(モンテネグロ)


シキホールを発着する船会社のビジネスの動向について、これまで何度も取り上げてきたが、少し時間が空いたので 最近の状況を紹介しておく。

シキホール島への観光客はここ数年特に増えて、それとともに、宿も増え 船の便もかなり増えた。紆余曲折はあるが、ドゥマゲッティとシキホール島の間の船でみると、現状は ジェラン(Jay Lann), オーシャンジェット(Ocean Jet)、アリソン(Aleson)、モンテネグロ(Monte Negro)の4社が競合して、それぞれに相当数の乗客を運んでいる。これを書いている時点では、オーシャンジェットが1日4〜5往復。アリソン、モンテネグロは1日各4往復。ジェランは乗客数に合わせてスケジュールを決めるが、船が多いので他社以上に客を運ぶことができる。

増便のメリット・ディメリット

船の便が増えて、便利になりメリットは多いが、ディメリットも少なくない。

料金については、競合により安めになっているとも言えるが、最近は、カルテルと思えるように つるんで値上げした形跡もある。(オーシャンジェット230ペソ→250ペソ。ジェラン130ペソ→140ペソ)

便数が増えて便利になってはいるが、客が多い場合には、混んでなかなか船に乗れないこともある。先日は、チケットが買えないので、お昼頃には断念して、ドゥマゲッティに1泊したことがあった。

メリットに戻ると、便数が増えて、出発時間がいろいろ選べるのが大きなメリットだが、それ以外にも、値段、所要時間、船の大きさ等いろいろな選択肢があるのが嬉しい。スピードの速いオーシャンジェットは、値段は高いが外国人観光客には特に向いている。アリソン、モンテネグロは結構船が大きいので、そこそこの波でも安心だ。ただし、個人的には、アウトリガーのジェランはかなりの波でも、転覆しにくいので、いざという時に期待している。以前、ビザランでコタキナバルまで行くのに、モンスーンで他の船は出なかったが、ジェランだけは運航され、お陰で、飛行機に乗ることができた。

オン・オフ運転のオーシャン・ジェット

最近の船の状況で特に取り上げたいのが オーシャンジェットの運行状況だ。うたかたがかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためし無し、と例えたいが、止めたり再開したり、オン・オフを繰り返し、傍で見ていても なかなか楽しい。

ここ20年近くを見ても、無くなったり、復活したり、セブまで350ペソのバーゲンをやってみたり、経路が変わったり、時間が変わったり いろいろなことがあった。しかし、大きく動いたのは、昨年の3月頃からで、シャトル便で、1日4往復程度、ドゥマゲッティとシキホールを往復するようになった。このスケジュールは、フィリピンの学校が休みで、ホーリーウイークもある国内の観光シーズンの3月〜5月頃には良いが、予想通りで、6月に新学期が始まると極端に客は減り、8月には運休になってしまった。チケット売り場には、Dry doc中でメンテが終わったら程なく運航を再開すると書かれていたが、予想通りで運休が続いた。客が少ないのに、一日何便も運航しては大赤字になり、再開が難しいのは容易に想像できた。それでも、年が変わり、シキホール島のフェスタのシーズンである5月までには、運航を再開して、1日4〜5往復する形で復活し、私の予想よりも かなり状況は良い。

今回復活した船は、シャトル便に合わせて、他のオーシャンジェットよりかなり小型で、シキホールとドゥマゲッティの往復専用に使われている。

今年の6月以降 客が減って、どのような運行状況になるのか非常に楽しみだ。昨年同様 運休を始め、またDry docと書き始めたら、私も大笑いさせてもらうしかない。そもそも、Dry docは、船を水中から揚げて、メンテナンスして、1か月程度で戻ってくるもので、前回のように、半年以上も運休して、違う船で運航再開する場合には、使わない言葉だ。取り繕いのウソはフィリピンでは日常茶飯で、客が少ないので止めますとは書きにくいので、そう書いたのだろうが、流石に 同じ嘘を繰り返すのはイマイチだ。

そうは言っても、乗客の動向を予想するのは難しいので、船会社を責めるような物言いを続けるのもイマイチだ。

冒頭に書いたように、もしも、シキホール島の観光のブレイクが相当なもので、これまでは観光客が少なかった6月〜11月の間も観光客が多く、船の乗客が十分にいるなら、そのまま続けられるのだろう。

その他で アリソン、モンテネグロについては、自動車や荷物も沢山載せるので、乗客増減の影響が少な目で、これまでのように年中営業を続けられるのだろう。それでも、オフシーズンには、かなり減便していて、当日の混み具合に合わせ、かなり間引き運航していたのが これまでの状況だ。

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