ティオマン島特集

第二部 大トカゲと暮らすサラン村

 2012年3月作成   



前回 ティオマン島に来た時もサランに泊まった。それまでは、海の綺麗なところに行った経験が少なかったので、このビーチに船で到着した時の海の青さに感動した。まさにパラダイスと思えた。その後、世界中のいろいろな海を見て回ったので、目が肥えたとも言えるが、それでも、ここのビーチはレベルが高い。勝手に格付けするなら、自分が住んでいるシキホール島の海などは、取り立てて何もなくて、幕内にも入らないだろうが、ここは三役以上だろう。

問題は安宿が安くないことで、東南アジアの安宿の値段に慣れたバックパッカーが長居するのは難しいかもしれない。 

また、約15年前と比べて、開発が進み、ビーチにバーなどもできて、素朴という言葉は当てはまらなくなったとも言えるが、それも人によって、好き嫌いが出よう。

この村に特に多い大トカゲも健在で今回は、以前より沢山見かけた。

サランのビーチ

ビーチの説明は不要で、写真で十分だろう。海の中は、さんご礁はかなり壊れていて、これを手付かずでなくて、お手付きと言うのか。それとも、荒波にもまれて壊れてしまっただけなのか。それでも、泳いで行ける範囲のところに壊れていない珊瑚も結構あるので、スノーケリングを十分楽しめた。有料で船でポイントまで連れて行ってもらえば、綺麗なさんご礁と魚を見れるのだろうが、安旅ではこんなものだろう。

少し余談だが、魚の話をすると、ここの海の中の魚は10cm〜20cmほどの大きさのものが多い。これがシキホール島の私の家の前では、さんご礁に群がる魚も数センチの小さなものばかりであるのに比べ、こちらはかなり大きい。
さらに、ハワイのハナウマ湾に行けば、数十センチの大きな魚が岸のすぐ近くを沢山泳いでいる。ハナウマ湾と言えば、スノーケリングのメッカであり、魚くんは、観光の大切な資源なので、獲って食べようという人はいなくて、どんどん大きくなる。一方、シキホール島では、お腹を空かした人が沢山暮らしていて、どんどん魚を獲ってしまい、小さな魚まで平気で獲るので、大きな魚は減り、小さな魚が少しいるだけになる。人間が食べそうにない、カラフルな熱帯魚のような小さな魚は、さんご礁の周囲に結構沢山見かける。

さて、このサランビーチでは、泊まった宿を例に取ると、ビーチフロントの高そうな宿ではなくて、少しビーチから離れて中に入り、安宿に泊まりたい人の心をくすぐるような感じで、オフシーズンだというのに結構宿泊客が多い。これなら、年収1千万円は 下らないはずだ。10cm〜20cmほどの大きさの魚なんか獲っている場合ではないであろう。
子供たちも含めて家族は、コロコロと言って良い体つきだ。他の宿でそんなに客が多くないところもあるが、それでも、宿屋のオーナーが、魚を獲って食いつなぐという話はないはずだ。
もう少し大きい魚はと言うと、これは、レストランの夕食でバーベキュー用に出される。レストランの近くの海で泳いでいては、魚くんは危ないということになる。海の中の魚の大きさについて簡単に説明がつく。

サランの住民は、宿以外にも、ダイビングや食堂など、観光で生計を立てているので、泊まった宿のオーナーと同様小さな魚を獲っている場合ではないと言えるのは間違いないだろう。

学校が見当たらず、平日は就学年齢以下の小さな子供は居ても、小学生や中学生程度の子供を一人も見かけないのは異様な光景だ。週末になると、子供たちが帰ってくる。

サラン村の様子

海沿いのレストラン インド人宿あたり
朝になると、インドの朝食を売り出す
現地の人が住む長屋
海沿いの通り オーシャンフロントのシャレー 村の北の端にある安宿

大トカゲ

大トカゲは村の間を流れる川を中心に住んでいる。体長は尾っぽも含めると3mを超えるものもあるが、尾が細長いので、普通なら体長2mくらいのトカゲという感じである。そこまで大きくなっていない子供のトカゲも沢山居る。
最初にこの場所に来た時には、こんな大きなトカゲが人の住む場所に一緒に住んでいるということにカルチャーショックを受けた。しかし、村の人々にとってみれば、これが普通なのだろう。

大トカゲが棲む川

関係ないが、思わず「コモドドラゴンの子供、コモドドラゴンの子供、コモドドラゴンの子供」と早口言葉のように、三回口ずさんでしまった。ちょうどそれぐらいの大きさのトカゲが多いからだ。

泊まった宿

今回泊まった宿は、庭が広くて、泊まっていた学生っぽいグループが、サッカーをして遊んでいたくらいである。雰囲気は良いが、ビーチフロントではなくて、眺めが良いとは言えなかった。それでものんびりできた。

この宿でも、トカゲがウロウロしていた。人が居ないシャレーのバルコニーに上がって、ゴミを漁ったり、庭に落ちているゴミに群がったり、まさにトカゲと一緒に住んでいるという感じである。折角なので名前を付けてやろうと考えてみた。トカ太郎、トカ次郎、トカ男、トカ松、トカ丸、トカ美、トカ子、 トカゲは沢山いるので足りないが、名前が続かない。

こんな状況なので、女性には向かないと言いたくなるが、若い女性も沢山見かけるものの、怖がっている女性を見かけなかった。

それでも、この写真が営業妨害になっているのか、販売促進になっているのか、そこのところの詳細を知りたいものだ。

今回泊まったPONDOK SIR SALANG
という宿

ゴミを漁るトカゲの群れ

バルコニーの上と下にもトカゲが来た。

折角なので、他の宿も試してみた。

Salang Hutというところで、昔風に言えばヒッピー宿という感じである。

村の一番北側にあり、中心部からかなり離れるので、不便とも言えるし、静かでのんびりできるとも言える。何より、安宿にもかかわらず、海が目の前に広がるのが良い。

部屋が暗い感じがするが、のんびりするのには適した宿だ。


フードコート

リゾート地のレストランは特に割高そうなので、庶民的なフードコートに足を運んでしまう。ただし、ここで食べているのは、外国人では私以外には非常に少なく、冷ややかな視線を感じなくもないが、そんなのはとっくに気にならなくなっているとも言える。Salang Complex という名前で、日本流に読めばサラ・コンだろう。店の人の話では、ここは2000年から建築が開始されたそうで、完成して10年ほど経っている。前回来た時にはまだなかった。

他よりは安そうなので、ここに通い続けたが、残念ながら本土より1.5倍〜2倍程度の値段と言えそうだ。メルシンではコーヒーはRm1が普通だが、ここでは、RM1.5〜RM2である。他の料理も同様安くはない。

Salang Complexの概観と、そこで食べた食事の写真を紹介する。すべて定番の安いメニューであろう。

Salang Complex の外観

Salang Complex の内部

Noodle soup

Roti これさえあれば、マレーシアでの朝食は満足

焼きそば
ミー・ゴレンの濃いソース

オムライスと野菜スープ

Duty free shop

ラブアン島のようにこの島は免税で、アルコール類を安く買うことができる。

看板だけで、ローシーンだからか、
営業はしていなかった。

停電

滞在二日目に1時間ほど停電した。ティオマン島で初めての経験である。村の人の話によると、毎週というほどの頻度ではないが、たまに停電して、1時間ほどで復旧する時もあれば、長い時は24時間ほど停電がつづくこともあるそうだ。発電機の故障が簡単には直らない場合には、島の外から人がやってきて修理するので、停電が長引くとのことだ。

(参考)ティオマン島特集のリスト

第一部 ティオマン島への船が出る町メルシン
第二部 大トカゲと暮らすサラン村
第三部 バックパッカーが集まる村ABC
第四部 島の中心地 Tekek
第五部 島の秘境? Juara村





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