フィリピン飲茶大全

2005年6月作成
2014年3月最終更新


(→2014年3月更新分へ)

世界の飲茶を極めようと、そんな大それたことを考えたかどうかは別にして、出かけた各地で、飲茶屋を見つけては、試しに入っている。残念ながら 「フィリピンに行ったら 飲茶に行くべし」と、そうお奨めできるほど、フィリピンの飲茶の内容が充実しているとは言い難い。それでも、これまで行った範囲でも、マニラのチャイナタウンの飲茶は、そこそこのレベルの点心が出てくるし、タイムサービスを利用すれば、値段は本場の香港に比べかなり安いので、悪くはない。また、チャイナタウンには、飲茶のできる店が多いのもよい。ただし、他の物価が安いので、タイムサービスの飲茶でも、他の食べ物に比べれば割高で、そのため頻繁に行く気にはなれない。台湾で飲茶に行くのと事情が似ている。台湾でも、庶民的な台湾の料理に比べて、飲茶はかなり割高で、現地の人が頻繁に行くようなところではない。旅行者なら フィリピンでも台湾でも問題ないだろう。

チャイナタウン@マニラ

これまでに入ったことがある店とは異なる別の店を探し歩いたところ、タイムサービスが目にはいった。Wan Chai Tea Houseという店である。少し時間が経ってしまったので、以前のメモを取り出すと、

・ジャパニーズ・シューマイ  のりまき。シュウマイというより練りもの
・韮ぎょうざ           冷たくなっていた。
・小龍包子           スープが入っていなかったが、味はOK
・ごま団子           普通

定価は、一品38ペソだが、香港のように午後2時から6時はタイムサービスがあり、4品+お茶で141ペソ。香港の半額程度と言える。

以上が以前のメモだが、どうも、当たりとは言い難い。ただ、今 思い出して 外れという印象もない。次回、もう一軒探した方が良さそうだ。より本格的なはずなので、香港のように酒楼に挑戦したい。

Wan Chai Tea House

(以下2005年10月追加)

前回 当たりと呼べる店が見つからなかったので、マニラのチャイナタウンで再調査した。その結果、味は合格点の店が見つかった。英都海鮮酒楼という店で、名前は本格的。ただ、ここが特に美味しいだろうと思って入ったわけではない。飲茶点心2割引と書かれていたのに ひかれたのである。点心の定価が50ペソのところを 2割引で40ペソ。また、香港の飲茶でも、通常 お茶は有料だが、ここは無料。足りないと言うと、急須に一杯お茶を入れ直してくれた。香港と比べれば、かなり割安と言える。
味は合格点と書いた所以は、品数が少ないことにある。下の写真の4品を食べたが、他に選べるものがなかった。フィリピンでアディダスと呼ばれる鶏の足(3本線の比喩)もあったが、日本人には、ちょっと食べづらい品だ。今回食べたものの味は、香港、台湾と比べ、ほとんど遜色なかった。
チャイナタウンには、他にも酒楼は多く、当たりと呼べる店が10軒程度はあるものと期待している。

英都海鮮酒楼

(以下2006年8月追加)

次に、David's Tea House. 昼の混む時間帯に行ったところ、賑わっていたので、期待して入った。 1品P45でお茶は無料。香港のように点心の種類が多くはないが、味は十分満足できる。マニラのチャイナタウンの飲茶の中では正解の一つと言える。包子に黄色の点が付いていたので、甘いのだろうと思っていたが、普通の豚饅だった。

David's Tea House

(以下2007年4月追加)

美心茶楼には、以前から朝食などに何度も入ったことがあるが、店先に点心を並べているので、再度入って、点心だけ注文してみた。店は庶民的な感じで、味は普通。点心は一品40ペソ。お茶は無料だが、普通のお客に出すのと同じく、コップでくれるだけだったので、ちょっと不足。

MXT 美心茶楼

外から見ると高級レストランに見える帝苑酒楼は、中は庶民的なつくりの店である。流行っていないのか、25%割引していた。合計P165

帝苑酒楼

(以下2008年3月追加)

さらに 二軒追加しておく。昨年、一昨年に比べて 2〜3割程度値上がりしているような感じで、注文する品数も減らしぎみになってしまう。しかし、表題に近づくように全店制覇か、これだという決定版に出会えるまで 調査を継続したい。

一軒目は、石獅緑島酒楼というところで、台湾の緑島のことかと思ったりもするが、フィリピンなので英語でGreen Landとも書いてある。 一品 50〜60ペソ程度。他より量は多め。

石獅緑島酒楼

もう一軒は、蘇州点心というお店で、店は大衆食堂のようなつくりだが、一品P70〜100程度で、かなり値段は高い。その分味は良くて、小龍包はかなりのレベルであったが、それでも冷凍だ。熱帯で、それほど数が出そうにないので、フィリピンで飲茶の点心は冷凍が基本と理解した。

蘇州点心

(以下 2012年4月更新分)

マニラのチャイナタウンに新しくできた飲茶店。味は良いが、値段が高いという他と類似の傾向である。
最近はフィリピンペソに比べ、香港ドル安傾向で、香港飲茶が割安と言える。本場の香港より、フィリピンの方が高いようでは考え物であろう。たまに食べるならここで十分だろうが、足しげく行きたくなるような安くて美味しい店の調査を継続したい。

Hap Chan 合棧酒家


DIM SUM BREAK @セブ

セブのダウンタウンでよく見かけるのが、DIM SUM BREAKというチェーン店だ。SMにも入っているので、多分ほかの都市でもありそうだ。Toping Riceは香港の飲茶でも同じ様なものがあるが、フィリピンではいろいろな店で出される。Ube(紫イモ)のムースのような お菓子は、フィリピンらしくて良い。お茶がないのは困りもので、これでは飲茶と呼び難い。DIM SUMなら良いのか?暑い国なので仕方ないとも言える。

Lee Plazaのフードコート@ドゥマゲッティ

飲茶を専門に出すわけではないが、フィリピンのショッピングモールなどのフードコートでは、大抵 餃子、シュウマイなど点心が並んでいる店がある。この場合にもお茶がないのと、さらに、点心をセイロから取り出してしまい、雰囲気をぶち壊してしまうのが課題だ。

(2005年10月更新分)
Howyang 好宴 @ドゥマゲッティ

ドゥマゲッティで、点心が揃っているファーストフードの店がオープンした。残念ながら味は外れで、餃子、シュウマイは売れ残りとすぐに判明する臭い匂いがした。1品30ペソ程度だが、ドゥマゲッティでは 高くて食べる人がほとんどいないのだろう。



Mandarin Tea Garden @ダバオ(2014年3月追加)

何処にでもありそうな名前の店だが、とにかくダバオではチェーン店で何箇所も見かけた。マニラのチャイナタウンの飲茶と比べ、点心の種類が非常に多い。点心は一品60ペソ前後で 安くはないが、インフレが進行する中、2014年時点ではこの程度なのだろう。
大根餅は、かなりカリカリに揚げていて、本場の香港やその他の場所では 考えにくいが、フィリピン的とも言えそうだし、中身はまさに大根餅で似非ではなく本物の味だ。

Mandarin Tea Garden @ダバオ

今後の予定

タグビラランに飲茶の専門店があり、以前行ったことがあるが、再度行って写真を撮って来る予定だ。マニラのチャイナタウンの酒楼にも挑戦したい。香港でも同じだが、酒楼は、外からは中の様子が分からず、慣れないと少し入り難いが、手頃そうな店を探したい。
(→2005年10月の再調査で、味は十分な店が見付かった。)
セブやダバオあたりなら、本格的に飲茶を出す中華料理店もありそうなので、できればそれも見つけたい。

参考)

これまでの各国の調査結果

香港飲茶
香港飲茶即呼即蒸方式
台北港式飲茶
タイ南部ハジャイの飲茶
サンフランシスコのチャイナタウンのC級グルメ飲茶
広州飲茶


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