最近の香港飲茶

2009年11月



最近の倫敦大酒楼


90年代の前半、私は 何度も香港に行き、飲茶を楽しんだものだが、その後 香港行きの頻度は落ちていた。しかし、昨年から 何度か香港に行くようになった。5J(セブパシフィック航空)のバーゲンと、日本と中国の往復の特典旅行を組み合わせてフィリピンに行くようになり、途中で香港にも寄り道することが多くなったからである。
そうなれば、当然、飲茶を極めるしかないと、香港滞在中は、毎日飲茶に通った。そこで、最近の香港飲茶事情を紹介する。と言っても、以前とそんなに変わっているわけではなくて、これまでのノウハウも十分通用する。

急須が二つ

お茶入りの方に紙が付いている。

お茶が入っているのは、通常の飲茶店でよく使う左側の形の方


以前は 急須が二つ出てきた覚えはないが、最近は二つ出てくることが多い。最初に二つ出てきた時には、わけが分からないので、「私一人だから、急須は一つで十分だ。」と言い返したくなったが、ふたを開けてみて納得した。片一方がお茶で、もう一方は、あとから足すためのお湯である。特にプーアル茶の場合、しばらくするとかなり色濃くなるので、追加のお湯が手元に あると便利である。二つの急須の中身が分かりやすいように、それなりに工夫していた。

半額のタイムサービスも登場

値段は、10年前と比べると 少し値上がりしている。しかしながら、昨年からの円高の恩恵で、円に換算すれば、ほとんど同じか少し安めと言えそうだ。さらに昨年来の不況の影響か、値段の高い店で、タイムサービスが半額になっているところも見かけた。タイムサービスは、早茶か下午茶で、お昼のピークを避ければ 安くなる。食事の時間に行くなら、朝を狙うのが良さそうだ。私の場合には、朝だけでなく、昼ご飯を遅らせ、午後二時以降に 再び飲茶となる。

価格の地域差

時間による値段の差がかなり大きいが、場所によっても、かなり差が出る。私は最近チョンキンマンション(重慶大厦)のドミトリーばかりに泊まっていて、さらに 地下鉄で、九龍側から香港島に行くと、割高という事情もあり、飲茶は ほとんどネイサン道沿いばかりに行っている。しかしながら、ネイサン道沿いの飲茶店は庶民的な店の場合、全般に割り高である。
高級店は、特に香港島で金色に光ったピカピカの店をよく見かける。日本人観光客はそういう店の方に よく行きそうだが、ここでは、そのような高級店は守備範囲外だ。

とにかく、ネイサン道沿いは地価が高そうだし、大衆店でも飲茶は割高と言えそうだ。これに対して ネイサン道から一筋中へ入るだけで、かなり割安と思える店が見つかる。これは、スペインの大衆食堂でMenuを食べに行くとき、大通りに面していると高いので、広い通りから路地を覗き込んで、お手頃価格と思しき店を目指すというのと似ている。

さらに言うと、香港通の知り合いの話では、香港のホテルが全般に高くて狭い中で、香港島でも地下鉄の駅の終点のその先まで行けば、そこそこの値段で、とても広い部屋のホテルがあるそうだ。日本円換算の億ションが林立する香港で、不動産の価格がホテル代に影響するのは当然である。そこから判断すれば、飲茶店も、その程度に離れたところまで行けば、結構 安値を期待できそうだ。私の場合なら、香港で朝・昼は どこに行こうと飲茶とも言えるが、特に 香港仔に行ったら、必ず飲茶に行きたくなる。場所が離れているので、値段が安めである。

即叫即蒸

以前に紹介した通りだが、即叫即蒸がますます幅をきかせていて、ワゴンで運んでくる店は、非常に少なくなっている。それもあって、従来どおりワゴンで運んでくる倫敦大酒楼へ、香港に来れば一度は足を運んでいる。味は昔ながらで、全く問題ないが、店が以前よりかなり綺麗になっていて、高級化を目論んでいるのではないかという懸念がある。

即叫即蒸に対抗してワゴンを守るためには、人件費対策でフィリピンの若い女性にワゴンを押してもらったらよいのではと思ったりするが、アクセントで苦労しそうだし、やはり年配の現地の女性でないと駄目という話になるのだろう。

新聞

飲茶を楽しみながら、新聞を読むのが香港では一般的。最近の香港では、無料の新聞も沢山配られているが、現地で普通に売られている新聞の方が 日本の週刊誌のような内容も含まれていて面白い。値段はどれも6HKドル。(2009年11月)
以前にも新聞記事を紹介したが、今回も一つ紹介しておく。

「草食男」激増 日社会(也+母)型

日本の話だが、草食男で 系も子もない。他にも日本の記事を 香港の新聞でよく見かける。

年軽一代 2/3是草食男

日本の若い男性の三分の二が草食男なのか?日本にいないことが多い私には よく分からない。

ネイサン道の飲茶店

以前にリストしておいたので、最近行った店を、そちらに追加した。


(参考)これまでに取り挙げた飲茶関連の話題

ファーストクラスで行く、激安香港 バジットトラベラーのためのサバイバル香港飲茶術
香港飲茶に異変  即叫即蒸方式の台頭
台湾小特集 港式飲茶
ターアライアンス特典旅行で行くタイ南部 ハジャイでは飲茶が安い
フィリピン飲茶大全
サンフランシスコのチャイナタウンの飲茶 C級グルメ編
シカゴ チャイナタウンで見つけた飲茶の店
広州飲茶


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