2015年3月作成
航空会社は、いろいろな形で割引の航空券を売り出すが、同じ路線の往復でも、片一方の空港から出発する場合にはバーゲンの対象になるが、反対側から出発する場合には割引がないことが結構ある。セブパシフィック航空で3月にあったバーゲンの例では、日本発の航空券は割引の対象になるが、フィリピン発だと割引にならないことがあった。これは、日本の客をターゲットにしたバーゲンということで、フィリピンに住んでいる人へのバーゲンではないということである。同じような方向性のあるバーゲンは、他の航空会社も含めよく見かけることで、既に知っているで改めて説明してもらう必要はないという人は、以下は 読み飛ばしてもらいたい。
先日あった日本からフィリピン行きの片道1000円のバーゲンが適用される場合の往復料金と、反対方向でバーゲンがなくて、割高な料金を、下の表で比較してみる。後者は、日本発の このバーゲンを売り出している間に料金を調べ、搭乗する時期も、日本発のバーゲンがある期間で調べた。フィリピン発でもバーゲンの対象になっていたら割引されるはずだが、そちらは対象外なため割高であった。
日本発フィリピン行きは安く、フィリピン発では安くならない事例
- 関空発マニラ行き往復
片道1000円バーゲンマニラ発関空行き往復
(同じ発売時期にはフィリピン発の
バーゲンがなかった)運賃 予約クラスT(KIX/MNL)往復
1000円 x 2 =2000円 予約クラス Z(MNL/KIX) 往復 5688ペソ x2 Web手数料 1100円 240ペソ税金 関空 3040円
マニラ 1473.71円
合計 4513.71円 関空 1134.55ペソ
マニラ 550ペソ
合計 1684.55ペソ合計 7613.71円13300.55ペソ
最近の為替レートだと、5倍近い値段の差がついて、日本からフィリピンに行くなら、この時に買っておけばお得だった。反対にフィリピン発は、安くはないので、別の時期に売り出されるバーゲンを待ったほうがよいということになろう。
片道だけでもバーゲンを利用ここで取り上げているようなバーゲンが売り出されている時に、フィリピンから日本へ行く往復の航空券を買いたい場合には、復路だけバーゲンを利用するという案が考えられる。LCCでは、往復の割引がなくて、その代わり片道ずつ発券しても、割高にならないことが多く、往路、復路を別々に発券すれば、片道だけでも安くなり、合計でもそこそこ割引になる。
- マニラ発関空行き復路だけバーゲン利用 マニラ発関空行き往復
(バーゲン無し)割引無しの往路
(MNL/KIX)バーゲン価格の
復路(KIX/MNL)運賃 予約クラス Z
(MNL/KIX) 5688ペソ予約クラス Z
(KIX/MNL) 1000円 予約クラス Z(MNL/KIX) 往復 5688ペソ x 2 Web手数料 120ペソ550円 240ペソ税金 マニラ
550ペソ関空
3040円 関空 1134.55ペソ
マニラ 550ペソ合計 小計 6358ペソ 4590円 13300.55ペソ 6358ペソ+ 4590円
通常なら、フィリピン発のバーゲンが売り出された時に、往復購入するのだろう。しかし、出発時期が迫ってきて、新たなバーゲンが期待できない場合には、この例のように、二区間に分けて、さっさと発券してしまった方がお得な場合もある。復路だけ先に発券して、往路は、そのあとのバーゲンを狙うという案もあろう。しかし、狙いが外れ、その後、往路の値段が高騰してしまって、既に復路は買ってあるので、取りやめるわけにもいかず、目も当てられない可能性もありうる。
国際線と国内線を分けて発券
いろいろなタイプのバーゲンがあり、一概には言えないが、5Jのバーゲンで、国内線と国際線を乗り継ぐ場合には、別々に分けて発券した方が安くなることが多い。
ここで取り上げているバーゲンの場合にも、例えば、日本からマニラ経由でドゥマゲッティまで行くなら、日本発マニラの往復の航空券と、マニラからドゥマゲッティ往復の航空券を分けて発券すれば、国際線区間はバーゲンが適用される。国内線は、別のバーゲンを待って買えばよい。
国際線と国内線を分けて発券した方が安くなる例
- 関空発マニラ経由
ドゥマゲッティ行きを分けて発券関空発マニラ経由 ドゥマゲッティ行きを通しで発券 KIX/MNL 片道 1000円 バーゲン MNL/DGT
バーゲン無し運賃 予約クラス Z(KIX/MNL) 1000円 予約クラス E (MNL/DGT) 1399ペソ 予約クラス E(KIX/MNL/DGT)片道 22097.84円 Web手数料550円 120ペソ 550円税金 関空 3040円マニラ 200ペソ
VAT 182.28ペソ 関空 3040円
マニラ 535.9円合計 小計 4590円 1901.28ペソ 26223.74円 4590円 + 1901.28ペソ 片道だけで比較したが、往復だと合計3万円程度の差になる。この時のバーゲンでは、特に国際線は往復で発券しないと帰りは割高になる。
ここでは、国内線のバーゲンは使えない場合を想定して書いたが、通常なら 国内線は別途バーゲンが出るのを待つのが良さそうだ。しかし、国際線の日程が決まってしまうと、国内線はその日程では、バーゲンが売り切れになる場合もありえる。国際線、国内線の両方をシステムワイドでバーゲンをしている時なら、うまく買いやすいと言える。しかし、その手のバーゲンは1年前とか、早々とやっている場合が多いので、そんな早くから日程を決めても、行けなくなってしまうかもしれないというリスクを伴う。
(参考)これまでの5J関連の記事を以下に挙げておく。
セブ・パシフィック航空
セブ・パシフィック航空 国際線利用のメリット
セブ・パシフィック航空の国際線でのトラブル事例
セブ・パシフィック航空(5J)の間引き運航
セブ・パシフィック航空(5J)のフライト・キャンセル
5J(セブ・パシフィック航空)の寸止め駐機
5Jで到着した空港で寝れるか?
セブ・パシフィック航空のバーゲン
マニラ行き5J、3K比較